前回に引き続きロンドン市内観光を楽しんで行きたいと思います。(前回記事はこちら)
本日も、無料の観光地をメインに回っていきます。
見所盛りだくさんのロンドン、本日は一日でどれだけ回れるでしょうか。
バッキンガム宮殿
まずはじめに向かったのは、バッキンガム宮殿。
イギリス王室の公邸として使用されている豪華宮殿です。
この宮殿の見どころは、月・水・金・日に行われる衛兵交代式。
宮殿の中を見学するには有料のツアーへの参加が必要ですが、衛兵交代式だけなら無料で自由に観覧が可能です。(スケジュールはHPにて要確認)
衛兵交代式は11時からですが、時間に余裕を持って10時半前に到着。

ちょ・・・混みすぎなんですが。。
GWのディズニーランドをも凌ぐ大混雑。
余裕を持って来たつもりでしたが、完全に出遅れていたようです。

数列目のたまたま空いていた人一人分の隙間に滑り込み、衛兵の到着を待つこと十数分・・・。
衛兵の音楽隊が登場。かっこいい!

続いて、銃剣を持った隊列も登場。
一糸乱れぬ足並みはお見事。
到着した隊列は次々と宮殿前の門の中へと入っていき、11時より宮殿前の広場で衛兵交代の儀が始まりました。

が、、、何にも見えません。。
全く見える見込みも無さそうなので、速やかに退散。
おそらく、この儀式を最前列で見るには2時間前くらいから場所取りが必要なのではないでしょうか。
でも、そこまでして見たいかと言えば・・・私は別にいいかな。
伝統的なもふもふの黒い帽子の兵隊さんの行進が見れただけで、満足です。
ナショナル・ギャラリー
続いてやってきたのはナショナル・ギャラリー。
13世紀から19世紀にかけての2300点以上の絵画を作品を所蔵する人気美術館です。
超有名画家の作品も目白押しなこの美術館ですが、入場料はもちろん無料。

予約なしではかなり並ぶようなので、事前に公式HPから予約をして向かいました。
QRコードを提示して、いざ入館。
ちなみにここもクロークは有料なので、荷物や上着は身に着けたまま回ります。

迷子になると困るので、館内マップを写メして見ながら回っていきます。
私は課金しませんでしたが、お金を出せば日本語のマップやガイドブック、音声ガイドも利用可能。
では、以下私が印象に残った作品を一部ご紹介いたします。

こちらはゴッホの『ひまわり』。
ゴッホのひまわりは、世界で7点確認されているんだそうです。
この美術館の目玉作品になっているようで、絵の周りには終始人だかりができていました。

この美術館にはひまわりの他にも数点のゴッホ作品が展示されています。
ゴッホは晩年精神を病んでおり、このカニの絵を描く数か月前に自分で自らの耳を切り落とし、そしてこの絵を描いた翌年には銃による自殺で命を落としたのだそう。
このカニはゴッホの目にどのように映っていたのでしょう。

睡蓮を描きまくったことで有名なモネの作品も数点展示されていました。

続きましてこちらは、巨匠レオナルド・ダ・ヴィンチの作品。
最初ダヴィンチ作品とは知らずにこの絵の前を通ったのですが、放たれるオーラに思わず足を止めた一枚です。

そして、油彩画以上に印象に残ったのがこちらのダ・ヴィンチのデッサン。
作品を傷めないよう照明が抑えられた部屋で、薄明りの中に浮かび上がる聖母の微笑。
その微笑みからしばらく目が離せず、気付けば随分と長いことこの絵を眺めていました。

ダ・ヴィンチと同じルネサンス期の巨匠、ラファエロ作品も多数展示されていました。
ラファエロさんの作品は鮮やかで柔らかい質感の絵が多くてなんだか癒されます。

ルネサンス期の3大巨匠の残りの一人、ミケランジェロの作品もありました。
未完の作品です。
こういう油彩画って全体を万遍なく描き込んでいくのものなのかと思っていましたが、こんな部分ごとに0か100かみたいな描かれ方していたのですね。
それにしても、レオナルド、ラファエロ、ミケランジェロと続くと亀の忍者が頭に思い浮かぶのは私だけでしょうか。
あとドナテロがいればコンプリートです。


続いてこちらは、みんな大好きフェルメールの作品で『ヴァージナルの前に立つ女』と『ヴァージナルの前に座る女』。
どっちがどっちかは見たまんまでございます。

オランダの美術館で一目ぼれしたレンブラントの絵画も複数展示されていました。
それにしてもこの方、自画像がほんとに多いですね。
ここナショナル・ギャラリーにも30代と60代の2枚の自画像がありますし、アムステルダム国立美術館にも複数の自画像が展示されていました。
自身の代表作『夜警』にもこっそり自分を描き込んでしまうくらいなので、よほど自分大好きだったのかな。
現代の世に生きていたら、SNSに自撮り写真をアップしまくるタイプのお方だったのかも。

超有名画家ボッティチェリの作品も複数ありました。
その昔、イタリアの美術館でボッティチェリ作品を見ていたく感動したことを思い出しました。
また会えて、光栄です。
・・・・・・・・・・
さて、たくさんの作品を勝手に紹介しましたが、私個人がこのナショナル・ギャラリーでもっとも度肝を抜かれたのはこの一枚です。

ヤン・ファン・エイク作『アルノルフィーニ夫妻の肖像』。
恥ずかしながら私はここに来るまでヤン・ファン・エイクという画家の名前すら知らなかったのですが、この絵を見た時はそのあまりの緻密さにびっくり仰天しました。
洋服のひだ、犬の毛、天井のシャンデリア、どこをどう切り取っても一部の隙も無い精密さ。
変態レベルの集中力と視力、そしてありえない超絶技巧を持っていなければこんな作品は描けるはずがありません。
この絵が人の目を引き付ける理由は、緻密さだけではなくそのミステリアスな空気感にもあるでしょう。



ばっちりドレスアップしている人物に反して床に散らばったサンダル、鏡に写りこむ謎の人物、そしてサイコパスっぽい表情の男性と死んだ魚のような目の女性・・・。
そこはかとなく事件の香りがします。
この絵は専門家によって多くの議論がなされているようですが、未だこの夫婦の正体すらもはっきりとは分かっていないのだそうです。
美術館内には他にも多くの有名画家の作品があり、正直これが無料とは信じられないようなレベルでした。
滞在時間は3時間。じっくり見ればもっと掛かっていたでしょう。
まだまだ見学したい気持ちではありますが、他にも行きたいところがたくさんあるのでナショナル・ギャラリーはこれにて終了です。
テート・ブリテン
さて、今美術館を出たばかりですがもう一つ美術館をはしごしていきます。
ロンドンで無料の美術館はナショナル・ギャラリーだけではないのです。

到着したのはテート・ブリテン。
ナショナル・ギャラリーが13世紀から19世紀の絵画を所蔵しているのに対して、こちらは16世紀から近代までの絵画が中心なのだそうです。
予約無しで来ましたが、待つこともなくスムーズに入場することが出来ました。

内部はかなり広くたくさんの展示室があるのですが、私がここで見たい絵画はただ一点のみ。

それがこの、ジョン・エヴァレット・ミレー作『オフィーリア』。
数年前にテレビでこの作品を見たのが印象に残っていたので、無料で見られるならばぜひに見てみたいと思っていたのです。
オフィーリアとは、シェイクスピア作の劇『ハムレット』のヒロイン。
恋人であるハムレットに冷たくされた上に、ハムレットが誤ってオフィーリアの父を殺害してしまうという悲劇が重なり、精神を病んで川で溺死してしまうという悲劇の女性です。
この絵は、川に浮かぶオフィーリアが死を前にして歌を口ずさんでいる場面が描かれています。

画家ミレーは、水を張ったバスタブにモデルの少女を横たわらせてこの絵を作成したのだそうです。
そのあまりの集中力のせいで、長時間水に浸かり続けたモデルはひどい風邪をひいて画家に賠償を求めたそう。
モデルの女性も、オフィーリア同様大いに絶望しながらモデルを務めたのでしょう。
“私、いつになったらこの冷たい水から上がれるのかしら…”と。
その甲斐あってか、この絵はとてもリアリティを感じる一枚になっています。
ミレニアム・ブリッジ
さて、次の目的地に向かってテムズ川沿いを歩いていきます。
途中、近代的なデザインのかっこいい橋がありました。
ハリーポッターシリーズの第6作目に登場するミレニアム・ブリッジという橋です。

映画の中ではがっつり破壊されたこの橋ですが、今は魔法の力ですっかり元通りになっていました。
ハリポタファンならぜひ足を運びたいスポットに違いありません。
ロンドン橋
さらにテムズ川沿いを歩いていくと、また橋がありました。
こちらは、かの有名な童謡でおなじみのロンドン橋です。
ここには遥か昔から橋が架かっており、歌の歌詞の通り何度も崩壊した歴史があったのだそう。

現在の橋は近年になってから架けられたコンクリート製のものなので、落ちる心配はないはず。
万が一落ちるようなことがあれば「さぁどうしましょう♪」などと歌っている場合ではないでしょう。
タワー・ブリッジ
さらにテムズ川沿いを歩き続けると、またまた橋がありました。
ロンドン橋とは反対に何とも見栄えの良いこの橋は、タワー・ブリッジ。
1894年に完成した跳開式の橋で、現在でも船を通すために一日数回パカっと開くのだそうです。

少し待ってみましたが、残念ながら橋が開く様子は見られませんでした。

タワー・ブリッジの隣にはロンドン塔なる城塞がありましたが、さすがにこちらは有料なので入らず。
それにしてもロンドン、お金出せばさらにいくらでも見どころがあるんでしょうね。
レドンホール・マーケット
続いてやってきたのは、レドンホール・マーケット。
14世紀から続いているというロンドンで最も古い市場の一つです。

フォトジェニックな市場としても有名とのことで来てみたのですが、思ったよりも規模は小さめ。
アーケード街には飲食店やパブなどが並んでいますが、なにせ高いのでとても手が出せず。
イギリス名物のフィッシュ&チップスは18.5ポンド(約3700円)を叩き出していました。

レドンホール・マーケットは、ハリーポッターの賢者の石に登場する“ダイアゴン横丁”のロケ地としても知られています。
上の写真は、ダイアゴン横丁につながる『漏れ鍋』というパブのロケ地。
映画のシーンとは全く印象の違うド派手な色に塗り替えられていました。
バラ・マーケット
市場をはしごします。
次にやって来たのは、バラ・マーケット。
1000年以上の歴史を持つ、ロンドンの台所的な市場です。

こちらは、レドンホールマーケットよりも広めで生鮮食品のお店なども多く、まさに市場といった雰囲気。

大鍋で作られているパエリアがものすごく良いにおいを放っていて、危うく誘惑に負けそうになりました。
一皿8ポンドはロンドンにしてはかなり良心的なお値段です。
テート・モダン
すでに朝からの歩行距離が20㎞に迫っています。
棒のようになった足を引きずって向かったのは、テート・モダン。
こちらは、20世紀以降の現代アートが中心に展示されいる美術館です、

入場はもちろん無料。
予約はしていませんでしたが夕方だったこともあってかスムーズに入場できました。
この美術館にはあの有名なピカソの作品が多数収蔵されているそうなので楽しみです。

現代アートとあって、館内の作品は本日行った他の2つの美術館とは全く異なるものばかり。

壁に掛けられたベッドのスプリングも、作者が「これはアートだ」と言えばアートです。

ちょ・・・この周りに散らばっているものはどう見ても、うんk・・・(自重)
はて、分かったような気になってたけど、そもそもアートってなんだっけ・・・。

あ、これは分かります。モディリアーニの作品。
知ってる作品に出合うと安心感を覚えます。
ではそろそろ、本命のピカソ作品を見に・・・
と思ったら、なんと閉館時間になってしまいました。。
この日は金曜日。
金曜日は夜22時まで開館しているとの情報もあったのですが、どうやら私のリサーチ不足だったようです。(18時で閉館した)
やはり、見たいと思ったものは一番に見ておくべきでした。
このテート・モダンは最近新館もオープンしたようなので、機会があればぜひまたリベンジしたいです。
ピカデリー・サーカス
さて、またテムズ川沿いを歩いてロンドンの夜景を楽しみながらぼちぼち宿へと帰ります。

夜のビック・ベンもとても良い雰囲気。
ピーターパンの映画が頭をよぎります。(ちゃんと見たこと無いけど)

最後は、一大繁華街であるピカデリー・サーカスでロンドン観光を〆ます。
電光掲示板が華やかなこちらの広場では、大道芸やストリートダンスのパフォーマンスがあちこちで行われていて活気にあふれていました。
以上、3泊4日に目いっぱい詰め込んだロンドン観光は以上で終了です。
結局観光費は一円も使わず、食事も宿で簡単なものを自炊して持ち歩いたので、ロンドンでの出費は宿代、交通費、食費を合わせて3泊4日で1万円程度。
物価高に怯えて財布のひもを引き締めすぎた結果、なんだか申し訳なさすら感じるくらい安く上がってしまいました。
次回もしまたロンドンに来る機会があれば、その時はミュージカルを見たりパブでフィッシュアンドチップスをつまみにビールを楽しんだりしてしっかりお金を落としたいと思います。
あと反省点としては、
一日に美術館(もしくは博物館)を3軒はしごするのは無理があったということですね。
日数が限られている場合には、欲張らずにしっかり優先順位をつけることも必要だと学びました。
なにはともあれ、ありがとうロンドン!
とっても楽しかったです。
次回は、飛行機でひとっ飛びして、ヨーロッパの島国であるマルタ共和国へと移動していきます。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。
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