【ギリシャ②】テッサロニキからメテオラへ&メテオラ観光

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2泊3日したテッサロニキの街を離れ、次の目的地へと向かいます。
目指すは、ギリシャでどうしても行ってみたかった有名世界遺産メテオラです!

テッサロニキから拠点の町カランバカへ

《2023.12.16》
メテオラに行くためには、まずカランバカという町を目指します。
メテオラ自体には修道院と奇岩群があるのみですので、メテオラ観光に行く観光客は皆このカランバカの町を拠点とすることになります。
テッサロニキからカランバカに行く方法は電車とバスがあるようですが、私はバスで行くことにしました。
なぜなら、その方が安いらしいからです。

バスはKTELというバス会社により運営されています。
一応バス会社のHPも存在するのですが、なぜか規制がかかっていて見れず…。

宿の人に尋ねたところ、一日数本あるバスの中で昼12時発がちょうど良さそうだったので、それを目掛けてバスターミナルに行くことにしました。

バスは、上の地図の場所から出ています。
テッサロニキ市街地からバスターミナルまでは、市内バスで移動。
ギリシャはGoogleマップのルート検索でバスの番号なども調べられるので大変助かります。

テッサロニキの市内バスは、事前に市内のキオスク的な店等で乗車券を買ってから乗ることになっているようです。
一回の乗車賃0,9ユーロ。
ヨーロッパにしては良心的な値段です。

バスターミナル到着。

チケットカウンターは、行き先の方面ごとに分かれています。
かなり多くのバスが運行しているようで少し手間取りつつ、なんとか発見。

少し彷徨ってしまったため、チケットを購入したのは出発の30分ちょい前。
既に席は数席しか残っていないようだったので、確実に乗りたい人は1時間くらい前もって行った方がよさそうです。
テッサロニキからカランバカへ行くには、途中のトリカラというお腹のすく名前の町で乗り換えなくてはいけないらしく、2枚チケットをもらいました。
お値段は2枚合わせて19.7ユーロです。

ちなみにこのバスターミナルからは、国際バスも多く運行しているようでした。
一番遠い国だとドイツまで走っているようです。
これまで一つ一つ国境を越えてきたのに、急にそんなワープみたいな選択肢が出てくると若干困惑します。
まぁ乗らないですが…。

バスは普通に綺麗なバスで、定刻通りに出発しました。

トリカラバスターミナル

そして、2時間半ちょっとで中継地点のトリカラに到着。
町の規模と利用者数の割には異様に大きなバスターミナルです。
乗り換え時間が15分程しかなかったので置いて行かれるんじゃないかと心配していましたが、特に危なげなく乗り換えも完了。

トリカラ出発から40分程で、バスはメテオラの麓の町カランバカに到着しました。

カランバカの宿

カランバカは、頑張れば歩いて一周できそうなこじんまりとした町です。

宿泊したのは、The Holy Rock-Hostel
ドミトリーのある安宿は、カランバカでたぶんここだけなんじゃないかと思います。

宿共有スペース

長距離バスの乗降場所から歩ける距離だし、共有スペースはおしゃれで落ち着くし、キッチンは清潔で広々だし、宿の人はメテオラへの行き方や回り方を丁寧に教えてくれるし、大変居心地の良い宿でした。

カランバカは、観光客が多いことからレストランのお値段も割とお高めなので、食事は宿で自炊をしました。
フライパンよりでかい特大のタッパーがいっぱいになるほどのスパゲティが完成。
なんて映えないごはんでしょう。
2泊しかしないのに6食分くらいあるので、カランバカ滞在中は朝昼晩スパゲティを食べる羽目になりました。

いざメテオラ観光へ

《2023.12.17》

カランバカ到着の翌日は、いざメテオラ観光へ出発です。

ここで、メテオラについての情報を少々。

メテオラとは

ギリシャ中部、テッサリア地方にある修道院群。
メテオラは「宙に浮く」という意味で、奇岩の上に修道院が造られていることからの名称。
9世紀頃に世俗を逃れた修道士たちが住み始め、14世紀初めに本格的な修道院が建てられ始めた。15~16世紀の最盛期には24の修道院が建てられ、今もその内の6つが現役の修道院として使われている。
奇岩群の自然的な価値と、修道院の文化的な価値が認められ、1988年に世界でも珍しい複合遺産に登録された。

メテオラのある奇岩群は、カランバカの町からも見ることが出来ます。

ギリシャ正教では、俗世との関係を断って瞑想と祈りに集中することが望ましいとされているそうです。
この巨大な岩を見て、「あの上なら祈りに集中できるんじゃない?」と思った修道士さん、めちゃストイック。

カランバカの町からメテオラへは、バスに乗って向かいます。
徒歩でも行けないわけではありませんが、1時間以上掛かる上に行きは結構な登り道のようなので、歩くなら復路にした方がよさそうです。

巡回バスは、さほど頻発しているわけではなく朝数本、午後の戻り便も数本という感じのようです。
私は朝9時発のバスに乗車しました。

乗るときにドライバーさんに料金を払ってチケットもらうスタイル。
料金は片道1.6ユーロです。
バスの時間や乗り場などは宿のおじさんが全て情報を授けてくれました。

さて、ここでメテオラの歩き方についてです。

現在メテオラには6つの修道院があります。

宿のオーナーさん手書きの地図

せっかくきたのなら全部行ってみたいところではありますが、メテオラは切り立った奇岩の上にあるため、全て登り下りして回るのは容易ではありません。
また、それぞれ入場料が3ユーロ掛かるので、全部入ると出費も多少痛手です。

そこで、どの修道院がおすすめか宿のご主人に意見を求めたところ、聖ステファノス修道院、ヴァルラアム修道院、大メテオロン修道院の3つがおすすめだと教えてくれました。
他の修道院は、上り下りのつらさや修道院の規模などを加味すると入らなくても良いのではないかとのこと。

さらに、帰りは徒歩で宿まで戻るつもりだと伝えたところ、おすすめのルートもアドバイスしてくれました。
少し離れた①の聖ステファノス修道院までバスで一気に行ってしまい、①と②の間に広がるナイスビューを写真に収めながら②まで歩き、②のヴァルラアム修道院と③の大メテオロン修道院を見学した後は②の近くにある道を降りて宿に戻るのが一番おすすめとのこと。
ぜひそのように回りたいと思います。

町を出たバスは、15分程で奇岩群のあるメテオラに入りました。
そして、私以外の全ての乗客は、先に停まった③の大メテオロン修道院で降りていきました。
あれ?このバスもしかして聖ステファノス修道院は行かないの?と思ってドライバーに聞いたところ、「行きたいなら全然行けるよ!聞いてくれればどこでも降ろすし、乗るときも合図してくれればどこでも乗せるよ。」
とのこと。
ギリシャの人のこういう大雑把なところは大好きです。

私一人を乗せたバスは、聖ステファノス修道院へ。
駐車場では、大量の猫ちゃんがお出迎えしてくれました。

本来入場料は3ユーロのはずなのですが、チケット小屋らしきところに誰もおらず、皆そのまま通過していたので私もその波にのってしまいました。
神様、聖なる祈りの場で無賃見学してごめんなさい。でも、罰するなら先陣を切った人を先に罰してください。

中は、よく手入れされた庭や小さな博物館などがあり、そこまで大きくはないけれどとても整えられていました。

聖ステファノス修道院を出て少し歩くと、アギア・トリアダ修道院(Holy Trinity修道院)が見えてきます。
これぞメテオラ!という感じの細長い奇岩の上の修道院は大変美しく、当初入る予定ではなかったのですがここも中に入ることに。

修道院へ続く道と聖なるネコ

この修道院は、かなり長い登りを上らなくてはなりません。
足腰の弱い人にはちょっときつい道かもしれないです。

チケット3ユーロ。今度はしっかり払いました。

中には、古い時代の壁画が残っている小さな部屋(撮影禁止)がありましたが、その他には特に目につくものは無し。

修道士さんたちが暮らしているらしいお部屋もありました。
もちろん中には入れませんが、綺麗にリノベーションされて思いのほか現代的です。

宿のおじさんの言う通り、ここは別に入場料払って中に入らなくても良かったかなーという感想。

しかし、このアギア・トリアダ修道院は、見た目の美しさならトップクラスです。

The メテオラな景色。
後ろに見えるカランバカの町とのコントラストも綺麗です。

次の目的地のヴァルラアム修道院までは、30分程歩きます。

途中の道は奇岩がニョキニョキ。
頂に修道院が建っていなくても、十分絵になる迫力ある景色です。

海外あるある“柵のない断崖絶壁とそこではしゃぐ欧米人”の図。

景色を楽しみながら歩いているうちに、次の目的地のヴァルラアム修道院に到着。

しっかり入場料3ユーロ払います。

敷地の中には、壁画びっしりの聖堂と小さな博物館が二つありました。

聖堂の中は撮影禁止なので写真はありませんが、中はとにかく壁画地獄でした。
神への祈りの場に対して地獄だなんて、なんてことを言うんだ!と思うかもしれませんが、生気の無い目をした聖人たちが隙間なくびっしり描かれている様は、美しいというより何となく怖かったのです。
しかも、壁の一角にはなぜか、皮を剥がれたり首を切られたりする拷問の様子が描かれていて、ギリシャ正教に関して無知な私にはもはや意味不明。
壁画地獄は本当に地獄が描かれていたのかもしれません。
ギリシャ人と思われる参拝の人たちは皆、イコン画にキスしたり手で十字を切ったり、とにかく熱心に祈りを捧げていました。

小さな博物館では、昔のメテオラの動画が流れていました。
それによると、階段や橋が整備されていなかった時代には、足腰の立たないおじいちゃん修道士はネットにくるまれて崖の上からひっぱりあげられていたようです。

上で引っ張る人によって完全に命を握られているおじいちゃん修道士。
古風な漫画に出てきそうな光景です。
今は、周辺環境が整えられているので、もちろん誰かに吊り上げられなくても登ることが可能です。

個人的には、このヴァルラアム修道院が一番見ごたえがありました。
敷地の庭からの景色もきれいだったし、大変面白かったです。

最後に行った大メテオロン修道院は、遠目に見てもわかるくらいの大行列ができていました。

上の写真でお分かりいただけますでしょうか。
ディズニーランドもびっくりの大行列です。

長蛇の列に並ぶのは少々めんどくさい気もしましたが、並んでいる時に階段から見えた景色は絶景でした。
上の写真がそれです。
こうしてみると、重機も車も無い時代に、ほんとによくこんな岩の上に修道院を建てたものだと思います。
大メテオロン修道院の中は、やっぱり壁画地獄の聖堂と簡単な博物館がある感じでそこまで印象に残るものではありませんでした。

見学を終えた後は、1時間ちょっとかけて麓のカランバカまで徒歩で帰りました。
途中には、昔修道士の祈りの場として使われたと思われる洞窟や、修道院の痕跡が垣間見える場所もあり、退屈しないで歩くことが出来ました。

宿に着いたのは日が傾いたころ。
朝出発したので、ほぼ丸一日掛かったことになります。
たくさん歩いて疲労困憊ではありますが、ずっと見たかった世界遺産をこの目で見れて、大変よい一日でした。

メテオラは近年、観光客が殺到しすぎて“祈りに集中できない”との理由から修道活動が衰退しているんだそうです。
誰にも邪魔されないようにと切り立った岩の上に移り住んだにも関わらず、数百年後にそれが逆の結果を招くとは何だか皮肉です。
自分も興味本位で観光に行った身では何も言えませんが、観光客によってメテオラの歴史ある暮らしや宗教活動が阻害されてしまいませんように。


最後に、メテオラの各修道院はそれぞれ休館の曜日が違うので、もし“ここは絶対に行きたい!”という修道院が決まっている場合は開いているかどうか事前に調べてから行かれることをおすすめいたします!

次回は、メテオラの麓カランバカから、ギリシャの首都アテネへと移動していきます。

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