《2023.9.12》
インドから陸路で国境を越え、ネパールのポカラにやってまいりました。
ポカラは、フェワ湖という湖を取り囲むようにしてホテルやカフェが立ち並ぶ、自然豊かなリゾート地のような街です。
正直、日本からわざわざ足を運ぶとなると少々刺激に欠ける街なのかもしれませんが、インドの喧騒に若干嫌気がさしている私にとっては格好の休息地となりそうです。
というわけで、この街ではガツガツ観光というより、まったり心と体を休めることを目的に過ごしたいと思います。
街歩きを始める前に、まずは宿移動です。
今回ポカラでお世話になったのは、Hotel Dela Mount Pokharaです。
こちらのホテルはレイクサイドからもほど近く、徒歩圏内に飲食店やパン屋さんなどもあり大変便利な立地でした。
また、特筆すべきはその清潔さ。
1泊1000円ながら、隅々まで完璧に掃除されており、とても安心してくつろげました。
部屋にはバルコニーがあって洗濯物はいくらでも干せるし、ホットシャワーもばっちりだし、宿の方たちも大変親切でした。
ベッドが2つあるお部屋だったのですが、もし2人で泊っていれば一人500円という破格です。まぁ私はいつも一人なのですが。
さて、チェックインを済ませたあとは早速街歩きをしてみたいと思います。
とは言ってもポカラにはこれといった目立った観光地は無いので、とりあえず街の目玉であるフェワ湖畔へ。
はい、残念ながら曇天です。
天気次第では、このフェワ湖からもヒマラヤ山脈の絶景が見えるようなのですが、全く見えそうな気配はありません。
それでも、山に囲まれた湖を見ているとなんだか心が落ち着く気がして、しばらく湖畔でのんびりと過ごしました。
ちなみに、この湖では手漕ぎボートを借りたり、渡し船に乗ったりすることも出来ます。
試しに渡し船の客引きにいくらか聞いてみたところ、1000ネパールルピー(1100円くらい)とのこと。
“交通費が安いこの国で、そんなに高いわけがない!外国人だと思って吹っ掛けてきてるな?”と思い、結構な勢いで「高すぎる!」と抗議したところ、客引きのお兄さんは困ったような悲しそうな顔で去っていきました。
その後“地球の歩き方ネパール”で確認したところ、渡し船の相場は1000ネパールルピー前後としっかり記載がありました。
あぁお兄さん…本当にごめんなさい。
だって、インドではまず疑ってかからないとやっていけなかったんですもの…。罪深いインド私をどうか許してください。
さて、湖畔を歩いているとGoogleマップ上に気になる文字を発見しました。
“ポカラディズニーランド”
ネパールにディズニー公認のテーマパークがあるなんて聞いたこともありませんが、Googleが“ディズニーランド”と表記するからにはそれなりにちゃんとした施設なのでしょうか。
早速行ってみましょう。
・・・・。
まさか、ここ?
入り口にはなぜか仏陀。
そして、なぜか野放しの七面鳥
随所に見られる某キャラクターのイラスト(クオリティー最底辺)
腹の出たチンピラ風の某キャラ。
…いや、これはもはや寄せる気などなさそうなので、オリジナルキャラクターと言っても過言ではない。
観覧車は一回150ネパールルピー(140円くらい)。
この国にしては中々高めな料金設定。
その強気な料金設定の観覧車は、客を振るい落とすのが目的のごとく超高速回転していました。
しかも、誰かが乗り降りする度に完全停止するので、その間他の人は宙ぶらりんの状態です。
乗ってる人は、「キャーーー!!!…ぁ、止まった。」という繰り返しになっていましたが、それでもとても楽しそうでした。
夜は、久しぶりのビールです。
ネパールの良い所は、ビールが比較的どこでも飲めるところです。
味はキリっと辛口で飲みやすいものが多いです。
チキンモモ 180ネパールルピー(200円くらい)
瓶ビール 450ネパールルピー(500円くらい)
アルコールは少々お高めではありますが、そもそも手に入れることが難しかったインドからすれば大変ありがたい限りです。
《2023.9.13》
今日は、サランコットの丘にハイキングに行ってみたいと思います。
サランコットの丘とはポカラ郊外にあるヒマラヤの展望地で、1592mの頂上からは雄大なヒマラヤの山々を見ることが出来るとのこと。
天気次第ではこのポストカードのような絶景を拝めるそうで、期待が高まります。
頂上付近まではタクシーでも行けるそうですが、私は運動も兼ねて徒歩で。
徒歩だとレイクサイドからは3時間ほどかかるようです。
ヒマラヤ山脈は午後になると雲に隠れてしまうことが多いようなので、気合を入れて朝7時に宿を出発です。
ここで、一つ困ったことが起きました。
道が分からないのです。
地球の歩き方の地図ではざっくりとした大まかなものしか乗っておらず、グーグルマップ検索では車専用の遠回りの道しか表示されず…。
最後の頼みの綱として使ってみたのが、Maps.me。
このアプリは、一度ダウンロードしてしまえばオフラインでも地図をみることができ、グーグルマップでは出てこない細い道も網羅している旅人ご用達アプリのようなので、一応ダウンロードしてあったのです。
検索してみると、良い感じのルートがばっちり表示されている!良かった。
Maps.meを頼りに早速出発です。
レイクサイド出発後しばらくは、長閑な田舎道を歩きます。
ポカラ犬。
ポカラの犬は、割と長毛で、どことなく控えめでとてもかわいい子が多いです。
「あの、もし良かったら撫でてもらったりできますか?」ってかんじでそっと近づいて来たりします。
唸り声をあげて吠えたててくるインドの犬とは大違いです。ぁ…またインドを引き合いに出してしまった。
しばらく歩くと、道はどんどん細くなっていきます。
もっと細くなって…
気付けばせせらぎが足元を流れています。
水…?ちょっと待って、これは本当に道??
しかし、Maps.meで確認すると、現在地を示す青丸はばっちりサランコットの丘に続くルート上にいます。
そうか、じゃあこれはきっと道なんだ。
この段差とか一段あたりが太ももくらいの高さだけど、これは道…
先に進みます。
水ガンガン流れてくるけど、これは道…
どんどん進みます。
すでにスネくらいまで水没してるけど、これは道…
まだまだ進みます。
この段差なんて私の腰くらいまで高さあるけど、これは道…
もっともっと進みm…
そうして段差を乗り越えようとした私はついに滑ってひっくり返りました。
首から掛けていたミラーレス一眼を反射的に守ろうとした為、お尻から水にドボン。
結果、下半身ずぶ濡れ。
…終わった。
っていうか、本当はずっと前から気付いてたけど、これどう考えても道じゃないよね?
これ以上は進めそうもないので引き返します。
新しいルートを探すも、ひたすら謎の水路へ私を導こうとするMaps.me。
なんなの?私を陥れようとしているの?
これはもう、スマホは頼りにならない。
そう悟った私は、来た道をひたすら引き返し、道に人の姿が見える度に「サランコットどこ?」と聞きまくりました。
途中何度も分かれ道があり、その度に迷い、時に“この道に違いない!”と思って歩いていた小道が急に藪の中に消えたりもしました。
そして足がパンパンになるまで歩き続けること4時間半…。
やっとのことでサランコットの丘の頂上に到着!!!
あれ…ヒマラヤどこ。
残念ながら、ヒマラヤ山脈は影すらも見えませんでした。
ヒマラヤより全然手前にある山さえもすっぽり雲に隠れています。
はい、下山します。
もう歩く気力が残っていないので、帰り道はロープウェイで。
実はサランコットの丘には、去年オープンしたばかりだというロープウェイがあります。
片道チケット5USドル。
乗り場の雰囲気が何となく日本のスキー場に似てるなーと思っていたら、職員の方が「このロープウェイは日本から輸入した機材で作られたんだよ」と教えてくれました。
こんなところでも日本の技術に出会えるなんて、大変誇らしいです。下半身びしょびしょの私に誇らしく思われたところで日本の技術としても迷惑かもしれませんが。
ロープウェイは大変乗り心地が良かったです。
乗ってる途中で少し雲が晴れて、とてもきれいな景色を見ることが出来ました。
でもやっぱりヒマラヤ山脈は見えませんでした。
こうして、サランコットの丘ハイキングは、お漏らししたかのごとくパンツまでびちょびちょになり終了しました。
《2023.9.14》
本日は休息日といたします。
本当は、サランコットと同じくヒマラヤの展望スポットである日本山妙法寺に行ったり、その近くにある滝や洞窟を訪れるつもりだったのですが、やめます。
なぜなら、前日の地獄のハイキングのせいで筋肉痛がひどく、ゼンマイ仕掛けのブリキの玩具のような歩き方しかできなくなってしまったからです。
仕方ないので、カフェでまったり。
あくまでも仕方なくです。
欧米人にも大人気のポカラは、欧米人が喜びそうなカフェやバーがたくさんあります。
カフェモカにアイスクリームまで頼んでしまったりしてつい散財してしまいましたが、おかげでしっかりくつろぐことができました。
夜は、宿のすぐ近くにあるローカル食堂へ。
このお店は、料理上手で有名なタカリ族のダルバートが食べられるお店で、200ネパールルピーでおかわりも出来るベジダルバートが大変美味しかったです。
店のおじさんは、食べてる私の向かいに座り、もりもり食べる私の顔をニコニコしながら眺めていました。
おじさんには日本人の友達がいて、名前はトモミというのだそうです。
おじさん「トモミはポカラに滞在している間毎日ごはんを食べにきてくれて、それで友達になったんだよ。トモミは本当に良い子なんだ。君、もしかしてトモミのこと知ってる!?」
…おじさん、そんな興奮されても、私トモミ知らないよ。
そして、日本にはトモミって人たくさんいるのよ。
でも、トモミのおかげで、このおじさんは日本にすごく良い印象を持ってるんだろうな。
“私もトモミみたいになりたい。”
そう思いながらダルバートを食べました。
…トモミ知らないけど。
明日はポカラを離れて朝からカトマンズに向け移動します。
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