《2024.12-13》
到着初日に、治安の悪さと物価の高さに若干ひいたブリュッセル。
(初日の記事はこちら)
2日目は朝から街歩きへと出発です。
さて、初日のマイナスイメージは払拭することが出来るのでしょうか??

宿から、街の中心部へと歩きます。
中心部から少し外れた宿周辺の道は少々落書きなども目立ちますが、日中歩く分には特に治安の悪さは感じません。

まずは、ノートルダムサブロン教会という教会へ。
場所は上の地図のとおりです。

この教会は特に観光地として有名というわけではありませんが、ステンドグラスが大変綺麗でした。
日が差すとステンドグラスの色が壁に映し出されてとても幻想的です。

教会内にはパンフレットもおいてあり、なんと日本語もありました。

ノートルダムサブロン教会の近くには、ベルギー王立美術館があります。
もちろん有料ですし入場しませんでしたが、有名画家の作品も多数所蔵しているようです。

王立美術館からさらに少し歩いたところには、ロワイヤル広場(王立広場)があります。
上の写真に写っているのは聖ヤコブ教会という教会だそうですが、私が行った時には閉まっていて入れませんでした。

聖ヤコブ教会の正面は芸術の丘と呼ばれる見晴らしの良い展望スポットになっています。
なぜそのような呼び名なのかは存じ上げませんが、大変絵になる景色!

周りの建物も大変趣があります。
なるほど、ブリュッセルがただ治安の悪いだけの街ではないということが分かってきた気がします。

芸術の丘から北に10分ほど歩いて、サン・ミッシェル大聖堂へ。
ここは、9世紀から約300年かけて建築され、王室の結婚式や葬儀の会場としても使われているという由緒正しき大聖堂です。

中は、重厚感がありつつも明るく爽やかな印象。
柱一本一本に取り付けられた彫刻が大変リアルで見事です。

ステンドグラスもとても綺麗。
入場も無料だし、ブリュッセルでは必見スポットのひとつかもしれません。
さて、より観光の中心地へと近づいていきたいと思います。

こちらは、サン・ミッシェル大聖堂から徒歩5分程のギュルリ・サンテュベールというアーケード街。
ヨーロッパ最古のショッピングアーケードで、1847年に完成したのだそうです。
1847年というと日本は江戸時代。
そんな昔にこんなおしゃれな通りがすでに完成していたとは驚きです。



アーケード街には、多くのチョコレート屋さんが軒を連ねていました。
すっかり忘れていましたが、ベルギーと言えばチョコレートが大変有名な国なんですね。
誰でも知っているあのゴディバの本店もここブリュッセル。
私はチョコレートがあまり好きではないのアレですが、チョコ好きの方はテンション爆上がり間違いなしでしょう。
ギュルリ・サンテュベールを散策したあとは、世界遺産にも登録されている有名な大広場へ。

それがこちら、グラン=プラス。
古くから現在に至るまで、ブリュッセルの中心地であり続けているこの街のメイン広場です。
この広場の中心に立った時には、思わず目を見開きながらぐるりと一回転してしまいました。
写真ではイマイチその美しさが伝わりませんが、広場を囲む建物はどれも豪華絢爛。
360度どこを見ても、まるで中世の貴族の世界に迷い込んだかのような煌びやかな世界が広がっています。
ここは、世界で最も美しい広場の一つと称されているのだそうです。
この手の異名を持つ場所は実際に行ってみると期待外れのことも多いですが、このグラン=プラスはそう言われるのも納得の美しさです。

上の写真の右側の高い塔を持つ建物は1455年に建てられた市庁舎で、グラン=プラスで最も古い歴史を持つ建物です。

分かるでしょうか、市庁舎の壁には人の彫刻がびっしりと並んでいます。
どなたかは存じませんが、大変見事です。
そして、グラン=プラスから続くにぎやかな通りを少し進んだところには、有名なあの像があります。

それが、こちら。
小さすぎて分からないでしょうか。

これですこれ。小便小僧。
その身長はたったの55㎝。
周囲に人だかりができていなければ見落としてしまいそうな小ささです。
この小便小僧の像の歴史は意外と古く、1619年に制作されたものなのだそうです。
その由来は、昔ブリュッセルに攻め込もうとした敵軍が火薬の導火線に火をつけた際に、勇敢な街の少年がおしっこでその火を消したというもの。(諸説あり)
少年の名前にあやかり、この像は“ジュリアン君”の愛称で親しまれています。
ジュリアン君、年間で130日程衣装を身に着けているそうなのですが、私が行った際にはスウェット風の上下をお召になっていました。
衣装のカジュアルさも相まって、なんだかやんちゃな立ション小僧に見えます。
街歩き1日目はこれにて終了。
・・・・・・・・・・・
さて、街歩き2日目。
とは言っても、メインは大体1日目で歩き尽くしているので、のんびりとぶらぶらしていきます。

こちらは、ブリュッセル王宮。
前日も近くを歩いたはずですが、すっかり見落としていました。
普段は一般公開はされていないのですが、夏の限られた期間のみ特別開放があるようです。
中はさぞかし豪華なのでしょう。

王宮の前には、広大なブリュッセル公園が広がっていて地元民の人たちが散歩やジョギングを楽しんでいました。
場所によっては路上生活者らしき人も見受けらるブリュッセルですが、この公園はそのような人達の姿は無く、芝や草木も丁寧に手入れされています。
さて、時間が有り余っているので、少し中心地から少し離れたところへも歩いて行ってみることに。

こちらは、欧州連合(EU)の本部。
ヨーロッパの主要国のほとんどが加盟している巨大な連合の本部は、意外(?)にも、ここブリュッセルにあるんですね。
理由としては、ベルギーがEUの前身組織からの加盟国であることや、中立的な立場を取りやすい小国であることがあげられるようです。
確かに、広大な土地や資源を持つ強国に本部があると、その国主導で物事が進みがちになりそうですもんね。
ベルギーはフランス・ドイツ・イギリスなど周りを国際的影響力のある大国に囲まれているため、昔から様々な民族や文化が交差する場所であり、調整役のようなポジションにいるのだそうです。
EU本部、どんな場所なのか気になりましたが、残念ながら一般人が見学できそうな場所は見当たりませんでした。

EU本部の近くには、サンカントネール公園という広々とした公園がありました。
この公園は1880年にベルギーの独立50周年を記念して作られたのだそうで、公園の真ん中には大きな凱旋門があります。


凱旋門を抜けた先には、自動車博物館や軍事歴史博物館などがありました。
そこまで興味もなく入場料も掛かるので、ゲートから覗いて写真だけ撮って退散。

街を歩き回ってお腹が空いたら、フライドポテトで小腹を満たします。
『なぜフライドポテト??』と思われるかもしれませんが、ここベルギーは“フライドポテト発祥の地”とされているそうで、フライドポテトはベルギーの国民食的な存在なのです。
昔々、大寒波で漁ができなかった時に、 村人たちが保存食のジャガイモを小魚のようなスティック状に切って揚げて魚の代わりに食べたことが、フライドポテトの起源とされているのだとか。
本場で食べるフライドポテトは何か特別感があったのかと言えば、まぁ普通の揚げたイモではありましたが…ソースはたくさんの選択肢があったし、揚げたてサクサクで大変美味しくいただきました。

フライドポテトだけではお腹いっぱいにならないので、ワッフルも食べました。
ベルギーの食べ物と言えばワッフルを思い浮かべる方も多いと思いますが、ベルギーには大きく分けて2種類のワッフルがあるのだそうです。
上の写真はブリュッセルワッフルといわれるもの。
長方形で、軽い食感が特徴です。
もう一種類は日本でもおなじみのもっちりとした厚い生地が特徴の、リエージュワッフル。
私はせっかくなので、日本ではあまり見ないブリュッセルワッフルのほうをいただきました。
粉砂糖がこれでもかとまぶされていたため、ほおばった瞬間粉が気管に入り涙が出るほどむせ返りましたが、お味は大変美味でした。
街の中心部へと戻ります。
たまたま近くを通ったので、前日に引き続き小便小僧のジュリアン君を見に行ってみると、ジュリアン君は衣替えをしていました。

まぁ・・・なんとムッキムキ。
どこかの国から寄贈された民族衣装なのでしょうが、本来の腕の位置をガン無視した斬新なデザイン。
一応水は出ていますが、もはや立ションのリアリティはゼロ。
いや、小便小僧にリアリティを求めているわけではないんですけれどもね。
1年の3分の1しか衣装を着用しないというジュリアン君のコスチュームが2パターンも見ることが出来たのは、貴重だったのかもしれません。
ちなみに、小便小僧から10分ほど歩いた細い路地には、小便少女の像があります。
それが、こちら。

リ…リアルすぎ…。
写真だと影になっていて幸いそこまでのリアリティは感じられないですが、実物を見ると目のやり場に困るようなリアルさです。
なぜ男の子だと可愛らしいのに、女の子だと何かいけないものをみてしまったような気にさせらるのでしょうか。
少女が爽快感溢れる笑みを浮かべているのが、せめてもの救いです。
この小便少女像は、小僧に比べてはるかに歴史が浅く、今から約40年前にレストランの客寄せのために作られたものなのだそうです。
今では密かな観光スポットとなっているようで、像の周りでは写真を撮る観光客の姿がちらほら。
少女がおしっこをする姿を熱心に撮影する男性陣からは、若干変態の香りが滲み出ていました。

小便少女像の周りは、デリリウム・ビレッジ(DELIRIUM VILLAGE)というビールバー通りになっています。
(上の地図の9番が小便少女)
デリリウムは2400種類ものビールを取り扱い、ギネスにも認定されたことがある超有名ビールバーで、東京にも支店が出店しています。
ビール好きとしては、ここで一杯やらないわけにはいかないのでいざ潜入。

店内は、なかなか味のある雰囲気。
まだ真昼間ですが、ビールを愛する飲んだくれの皆さんでなかなか混みあっています。

メニューには見慣れないクラフトビールの名前がずらり。
何を選んだらよいか分からず迷っていると、店員のお兄さんが「どんなのが好み?」と優しく声を掛けてくれました。

好みを伝えると、「君にぴったりなのはこれだと思うよ」と爽やかな笑顔でビールを差し出してくれたお兄さん。
え…イケメン♡
まだビール飲んでないのにすでにテンション爆上がり。

イケメンが選んでくれたビールは、驚くほど私が伝えた好みに合致していました。
しっかりとした飲みごたえの中にも、ほんのりフルーティーな香り。
なんとも美味しいビールで、最高の時間を過ごすことができました。
これにてブリュッセル観光は終了。
最初は治安の悪さが垣間見えて若干不安な思いもしましたが、中心地は全く治安の心配も無く、美しい街並みと美味しいビールに心癒されました。
ただ、2日半はちょっとブリュッセルだけを観光するには長すぎたかなとは思います。
物価も高めなので、ブリュッセルは1日くらいでサクッと観光するのが丁度良いのかもしれません。
次回は、海を渡って隣国イギリスの首都ロンドンへと移動していきます。
本日も、お読みいただきありがとうございました。
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