【マルタ④】旧日本海軍戦没者墓地、スリーシティーズ、その他

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《2024.2.21-22》

マルタには全部で5泊しました。
見たいと思っていた場所は3日目までに見終わってしまったので、4日目と5日目はのんびり気ままに気になったスポットを回ってみることに。

旧日本海軍戦没者墓地(Kalkara Naval Cemetery)

マルタ滞在4日目。
この日はまず、旧日本海軍の戦没者の慰霊碑に行ってみることにしました。

慰霊碑は、イギリス連邦海軍の墓地(Kalkara Naval Cemetery)の中にあります。

マルタは、1800年から1964年までイギリスの領土でした。
この墓地は、第1次および第2次世界大戦にマルタ近郊で亡くなったイギリスとその同盟国の海軍のものです。

墓地のあちこちには、マルタと世界大戦の関わりや、この地で命を落とした各国の軍についての解説があります。
言語はなんと英語と日本語。
日本人慰霊碑がある為、日本もこの墓地の整備に携わっているのかもしれません。
墓地に対してこのような表現は恐縮ではありますが、なかなかの情報量がありちょっとした博物館に来たかのような気分になります。

さて、なぜ日本から遠く離れたマルタに日本人の慰霊碑があるのかというと、それはかつて日本とイギリスが日英同盟を結んでおり、その同盟に基づいて派兵された日本海軍がこのマルタ沖で戦死を遂げた為です。

マルタ島に到着した日本海軍

日英同盟が結ばれたのは1902年。
その後1914年に第一次世界大戦が開戦し、日本海軍はイギリスからの要請により1917年にマルタ島に到着したのだそうです。

日本海軍は地中海全域で戦艦の護衛の任務にあたりました。
また、戦艦のみにとどまらず病院船や客船の護衛も行い、イギリスをはじめとする各国から高い評価を受けたのだそうです。
しかし、任務遂行中に敵の潜水艦からの攻撃を受け、68名の船員がここマルタ沖で戦死。
この慰霊碑はその時に亡くなった日本海軍のためのものです。

慰霊碑には犠牲となった方たちの名前が刻まれています。
まだ海外の情報など目にも耳にも入らないような時代、この島に上陸した若き海兵たちは何を感じ、そして何を思い亡くなったのでしょう。
平和で物や情報に溢れた時代に生まれ育った私には想像もつきませんが、冥福をお祈りして慰霊碑に手を合わせさせていただきました。

さて、ここで少々不思議なことがおきました。
慰霊碑に手を合わせた直後から、スマホの画面がぼやけたままフリーズして全く動かなくなってしまったのです。(上の写真は別のカメラで撮影)

再起動を試みるもスマホは一向に反応せず・・・。
途方にくれつつ、とりあえず墓地を離れることに。

適当に歩き、墓地が見えなくなったところでふと確認すると、スマホは完全に元通りに戻っていました。
『何だったんだろう?』と思いつつ写真フォルダを開くと、撮った覚えのない大量の謎の写真・・・。(上の写真参照)

私は霊感的な物は全く持ち合わせていないので、特に何も見えも感じもしないのですが、もしかしたら何か伝えたいことでもあったのかな?と思ってみたり。
スマホがフリーズしたのは、後にも先にもあの一回きり。
あれは一体何だったのか、真相は今も謎のままです。

スリーシティーズ

旧日本海軍の慰霊碑がある墓地は、スリーシティーズというエリアに位置しています。
墓地を出た後は、そのまま徒歩でスリーシティーズを散策してみることにしました。

その名前の通り、スリーシティーズとは湾に突き出した半島につくられた3つの町です。
ここは、有名な聖マルタ騎士団がこの島に来た時に、一番初めに築かれた町なのだそうです。

町が作られたのは16世紀のこと。
首都バレッタ程観光地化されていないため、当時の様子をそのまま残した町並みが魅力なのだそうです。

とはいえ、私の目にはバレッタもスリーシティーズも、ひいては他の町も、そう景色が変わらないように見えます。
白っぽい石灰岩で作られた建物にカラフルな出窓は、どこで見ても大変映えます。

歩き回っている内に雨が降ってきてしまったので、近くにあったカフェ兼バーで一休み。
ビールとコーヒーが同じような値段だったので、迷わずビールを頼みました。
雨が降ってきたら、よほどのことがない限り無理して観光はしないのが私の旅のルールです。

この際雨のせいにして飲みまくろうと思っていたら天気は回復。
上の写真は、Malta Maritime Museumという海軍関係の博物館です。
有料の為中には入らず。

半島の先端には、聖アンジェロ砦という要塞がありました。
かつてオスマン帝国の侵略に備えて作られたという、立派な要塞です。

入場料は10ユーロ。
有名な場所のようなのでせっかくだから入ろうかと悩んでいる内に、閉館時間になってしまったらしく門が閉ざされてしまいました。
ビールタイムが少し長すぎたようです。残念。

最後はジェラートを食べて終了。
お値段2ユーロ(320円くらい)。
これまでの西欧諸国の物価がえげつなかったので、マルタでは財布の紐が緩みっぱなしです。

インディペンデンスガーデン

翌日。
マルタ島最終日です。

この日は朝から快晴だった為、午前中は宿のあるセント・ジュリアンズの海岸沿いを散歩してみることにしました。

セント・ジュリアンズ湾沿いは程よく栄えていて景色も良く、ウォーキングにはぴったりです。

少し歩くと、インディペンデンスガーデンという公園がありました。
マルタ島は、人より猫の方が多いと言われるほどたくさんの猫が住んでいる国です。
この公園にはたくさんの猫小屋があり、たくさんの地域猫が住んでいるのだそう。

屋根の上には猫のオブジェ。

猫への支援を呼びかけるポスター。
食べ物や毛布などの提供を募っているようです。

しかし、用意されたたくさんの小屋や寝床は、全くのもぬけの殻でした。
あちこちに置かれたエサも、山盛りのまま。

唯一いたのは、この見るからにヤンキー気質の一匹のみ。
通りすがりのお姉さんが「まぁ、なんてかわいいネコ!」と手を出し、一瞬にして引っ掻かれていました。
猫は、人間の“あれこれしてあげたい”という思いとは裏腹に、放っておいてほしいのかもしれません。

冷戦終結記念碑

海岸沿いをしばらく散歩した後は、バスに乗って冷戦終結記念碑を見に行きました。

1989年、マルタで行われたアメリカとソ連の首脳会談(マルタ会談)をもって、44年間も続いた東西冷戦は終結に向かいました。

世界史の教科書にも載るような歴史的な出来事だったにも関わらず、その記念碑は意外に素朴。

碑には、時の首脳であるブッシュとゴルバチョフの名が刻まれていました。

まぁ・・・余程時間か興味がない限り、この碑はわざわざ見に行く必要はないかも、というのが正直な感想です。

マルサシュロック

記念碑の近くには、マルサシュロックという観光地化された漁村があるとのことで徒歩で向かってみることにしました。

Googleマップを見ながら歩いていくと、「ここ歩いても大丈夫ですか?」と思うような畑の中のあぜ道に導かれてしまいました。

2月はまだ冬のはずですが、畑の緑が大変美しいです。
マルタは本当に長閑な国ですね。

あちこちにネコ。
マルタの猫は、決してエサをねだって近付いてきたり撫でてほしそうに擦り寄ってくることはなく、あまり人懐っこくない印象。

畑と猫を見ながらしばらく歩くうちに、漁村に到着。
海には、カラフルな小舟が沖の方まで無数に浮かんでいます。
これは、マルタの伝統的な漁船でルッツと呼ばれているのだそうです。
ずっと沖の方に停まっている船にはどうやって乗るのでしょう。

港ではマーケットも開催されていました。
お土産物や民芸品がメインのようです。

マーケットの横には、シーフードレストランがずらり。
海を見ながら海鮮をいただくという最高のシチュエーションに心が揺れましたが、メニューを見せてもらったところなかなか観光地価格でお高めだったのであきらめました。

港にはボートツアーの看板も出ていました。
もうこの日のツアーは終わってしまったのことだったので詳しい話は聞きませんでしたが、5ユーロってかなりの格安では・・・?
もっと早く知っていればぜひ参加したかったです。

マルタまとめ

観光を終えた後は、宿に戻って荷物を受け取り翌朝の早朝便に乗るために空港へ。

これにて、計5泊のマルタ滞在は終了です。

マルタ、上陸する前はどんな国だか全く想像が付きませんでしたが、思った以上に長閑なところでした。
他のヨーロッパ諸国のように、巨大な博物館や美術館、豪華絢爛な宮殿や華やかな大通りなどはありませんが、石灰岩で作られた独特な白い町並みや要塞はマルタならではの景観は大変美しく、写真を撮りながらの町歩きが楽しかったです。
夏なら青い海で泳いだりマリンスポーツを楽しむのも醍醐味の一つなのでしょう。

ただ、ものすごくインパクトに残るような観光地があるわけではないので、1回来たらもう満足かな、、というのもまた正直な感想です。
きっと日本からの短期旅行だったらわざわざマルタを行き先には選んでいなかったので、今回世界一周のタイミングで来られたのは大変良い機会となりました。

そんなかんじでマルタ、都会過ぎない場所でのんびりと過ごしたい方や、他のヨーロッパとは一味違った雰囲気を味わいたい方、すでにヨーロッパの他の有名どころは制覇しましたという方にはとてもおすすめです!

次回は、飛行機でひとっ飛びしてポルトガルへと移動していきます。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。

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