≪2023.9.2≫
インド、そしてコルカタ2日目の今日は、果たさねばならないミッションがあります。
それは、インド鉄道のチケットオフィスに行き、チケットを購入すること。
インド鉄道のチケットはネットやアプリでも買えるとのことでタイにいる内から購入を試みていたのですが、電話番号認証が出来なかったりカードが跳ねられたりで上手くいかなかったのです。
インドの交通の要は鉄道であり利用者が大変多いため、チケットは数日前に売り切れてしまうことも稀ではないとのことなので、2日後にコルカタを離れたい私としては何としても今日チケットを購入しにいかねばなりません。
コルカタのチケットオフィスは駅の中ではなく、フェアリープレイスという市街地にあるらしく、泊っている宿からは歩いて40分くらいの距離。
その土地を知るにはまず足を使って歩くことだと思うので、市内の散策がてら歩いて行ってみたいと思います。
洗濯ものがたくさんの路地。
道を塞ぐヤギの大群。
スパイス屋さん
かわいいタクシー
どことなく西洋を感じさせる市街地の街並み。
なるほど、これがコルカタか。
前日の経験があまりにも強烈だったのでかなり警戒して外に出たのですが、落ち着いて歩けばそんなにとっつきにくい街ではないのかもしれません。
人々の生活の様子や歴史が積み重なってきた街の様子をみることが出来、一面コンクリートジャングルの東京都心なんかに比べると“人間の暮らしがある場所”という感じがします。
やはり、初めての土地で見たことの無いものを見て歩くのはワクワクします。
…しかしながら、チケットオフィスが一向に見つかりません。
街歩きが楽しいのは大いに良いことなのですが、今日の私のミッションはインド鉄道のチケットを買うことなのです。
地図を見て何度も同じような通りを歩き回り、その辺の人にも聞いたりしながら何とか辿り着いたオフィスが、こちら。
こんなの、見つけられるかっ…!
ボロボロだし、看板ヒンディー語のみだし、営業時間内なのにシャッター半分下りてるし…‼
売る気ありますか…?
中はこんな感じです。
インド人窓口と外国人専用窓口で分かれており、値段も若干違います。(外国人専用窓口の方が高い)
インド人専用窓口にはインド人が溢れて無法地帯なのと、外国人専用窓口では一般窓口で売り切れている席でも買えることがあるとの話を聞いていたので、私は外国人専用窓口で購入しました。
カウンターで用紙をもらい、必要事項を記入します。
文字が信じられないくらい細かいのですが、インド人は老眼とか無いのでしょうか?
用紙の上部に手書きの汚い字で書かれた数字が私の受付番号です。
運によっては2時間待つこともあると聞いていたのですが、1時間もたたないうちに番号が呼ばれました。
必要なのは、パスポートとパスポートのコピーと現金です。
受付の人は大変丁寧に一つ一つ希望を確認してくれて、やり取りもスムーズでした。
無事チケットゲット!!!
コルカタからガヤ行、エアコン付き3等の切符です。
お値段1110ルピー(2000円くらい)。
一般チケットより高いんでしょうが、もう良いんです。
初めての土地でこんな分かりにくいチケットオフィス見つけて無事にチケット買えただけで今日の私は100点満点です。
それに、エアコン付きの寝台列車で7時間寝ながら移動して2000円くらいなら、別に高くないってもんです。
ミッションを果たし、大変満足した私はチケットオフィスを後にしました。
さて、ニューマーケットにでも行ってみようか。それとも博物館にしようか。
そんなことを思いながら歩きだしてものの3分後。
ゴロゴロゴロゴロ…ドカーン!!!!
突然、今までの人生で聞いたことのないくらい大きな雷が鳴りました。それも何回も。
空がピカピカと稲光で光り、みるみるうちに空が真っ暗になっていきます。
“あぁ、絶対雨が降る…”
そう思った瞬間、案の定大粒の雨が降ってきました。視界も霞むくらいの大雨です。風もある為、傘などなんの役にも立ちません。
丁度建物が何もない場所にいたため慌てて木の下に避難するも、雨は恐ろしい程激しく、あっという間に水が滴ってきます。
“あぁ…インドって、人だけじゃなくて、天気も激しいんだな…。こんな激しい空模様を毎日見てたら、破壊の神(ヒンドゥーの神様)とか崇拝する気持ちも分からなくないな…”
そんなことをボケっと考えてる間に木の下に私の居場所は完全になくなりました。
どうせ濡れるなら移動した方が良さそうなものですが、こんなことになってしまった今、どこへ向かって良いのかわかりません。
とりあえず屋根のある所へと思って歩き続けるも、道はみるみる川になり、ゴミとうんこが混ざった汚水が濁流のように押し寄せ、あれ…これって、昨日のデジャヴでは…?
車に水をぶっかけられ、昨日洗ったばかりのスニーカーはまたしても水没し、髪の毛からも服からも水が滴るくらいびしょ濡れになった頃、目の前には一軒の古びたレストラン。
もう、ここに入ろう。
店の人はあまりにびしょ濡れの私の姿にギョッとしていましたが、温かくて美味しいカレーを出してくれました。
特に、マスタード風味のフィッシュカレーが絶品で感動‼
…ですが写真なぞありません。なぜならこの時の私は全身びっしょびしょでスマホを触る気にならなかったからです。
店はある程度混んでいて他のテーブルは皆相席をしているのに、私のテーブルにだけは誰も座ってきません。
そりゃあ近付きたくもないはずです。
コロナ禍後、外国人がまだまだ珍しいこの街で、全身びしょ濡れの死んだ目をした外国人が頭から水を滴らせながら背中を丸めて一心不乱にカレーを食べているのです。
インド人もびっくりというやつです。
食後もまだ雨が降っていましたが、混んでいるレストランに長居するわけにもいかず外に出ました。
もうこんな状態では観光続行は不可能なので、今日の活動はこれにて終了です。
宿で前日と同様、汚れた服を洗い、スニーカーもザブザブ洗い、カバンを念入りに拭いてシャワーを浴びました。
ベッドに倒れこんでエアコンのリモコンを手にとると、それが日本製で私が日本で使っていたものと同じだということに気付きました。
そのリモコンを見て、なんだか、ふと一瞬日本に帰りたくなりました。
≪2023.9.3≫
コルカタではまだ何も観光らしきことをしていませんので、さすがに少しは観光をしてみたいと思います。
このままでは、コルカタ=雨と汚水にまみれた記憶しか残りませんので…
まず最初に訪れたのは、インド博物館。
こちらは、インド最古かつ最大で、世界でも9番目の歴史を持つ博物館とのことなので行かないわけにはいきません。
入場料は、インド人75ルピー、外国人500ルピー(1000円弱)。
むむむむむ……となりますが、どう頑張ってもインド人にはなれそうもないので払うしかありません。
この博物館は1814年に建てられたそうで、植民地時代の洋風建築が大変美しいです。
展示物は、化石や仏像だったり、絵画などの美術品もあります。
以下、一部ご紹介。
特に、古い彫刻の数々が大変興味深かったです。
…どうでも良い話ではあるのですが、私、動物のはく製がとても苦手です。
苦手というかもはや恐怖です。
これは子供の頃からずっとで、なぜ?と言われてもよく自分でも分からないのですが、魂の入ってない死んだ動物の肉体がなんだか言い知れぬ恐怖なのです。
この博物館の3分の1くらいの展示には動物のはく製が使われており、結果、それらの展示室には鳥肌が立って足を踏み入れることすらできませんでした。
インド各地の伝統工芸や民族の衣装、暮らしの様子などを展示した部屋もあるとのことで楽しみにしていたのですが、その展示室は剥製部屋の奥にでもあったのか、結局最後まで見つけることが出来ませんでした。
展示内容自体は素晴らしいので、私以外の人は皆さん存分に楽しむことが出来る内容だと思います。
次に向かったのは、ヴィクトリア記念堂。
イギリス統治時代の博物館ですが、こちらも外国人料金500ルピーと高額だったので、外から見ただけで撤収しました。
ヴィクトリア記念堂の近くの、セント・ポール大聖堂にも行ってみました。
謎に10ルピー徴収されましたが、誰でも気軽に入ることが可能です。
写真撮影厳禁とのことで内部の写真はありませんが、とても美しいと聞いていたステンドグラスは修復中でブルーシートで覆われていました。(このくらいのことでは凹みません。)
内部は厳かな雰囲気で包まれていました。
クラクションの喧騒も無ければ大声で話すインド人もいないってなんて心が落ち着くのでしょう。
場違い甚だしいですが、ここでしばらく“地球の歩き方インド”を熟読させていただきました。
夜はチキンカリー150ルピー(290円くらい)。
食堂のおじいさんは、終始一言もしゃべらないものの、私の皿の残りが少なくなるとおかわりを足してくれ、美味しく食べているかどうか私の様子を注意深く観察し、たくさん世話を焼いてくれました。
最後に10ルピーだけ気持ちで渡すと、初めて笑顔を見せてくれとても喜んでくれました。
インド人、悪い人ばかりではないです。
最後に…コルカタの道端で見つけた立て看板の写真を。
インド人もハゲは気になるようです。
待ち合わせ場所に「おまたせ!」ってアフターの変わり様で来られたら、大変反応に困るでしょうな…
他人の目を気にするなら大通りで堂々と立ちションするのは控えた方が良いかと思いますが…
以上。
明日はコルカタを離れてブッタガヤに移動します。
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