《2023.9.10‐11》
さて、夜行列車に乗りバラナシの街を離れます。
目指すは、ネパールのポカラです。バラナシからポカラに向かうにはいくつか方法があるようですが、私は今回以下の順番で向かいました。
バラナシ駅からインド鉄道でゴーラクプルへ
今回私が予約したのは、バラナシ駅からゴーラクプル駅行の夜12時15分発の列車でした。
日中観光で汗だくになっている上に火葬場見学でたっぷりと火葬の煙を全身に浴びているので、夜行列車に乗る前になんとかシャワーを浴びたいところです。
宿泊した某有名日本人宿の受付さん曰く、バラナシ駅では50ルピーでリタイヤリングルームという仮眠室を利用でき、そこでシャワーも浴びられるとのこと。
深夜移動は治安の面で不安もあるし、シャワーも浴びたいので、バラナシ駅には余裕を持って発車時間の3時間ほど前に到着するように向かいました。
しかし、結果からいうと、リタイヤリングルームは使えませんでした。
受付のインド人がほぼ英語不可だったので理由はよく分かりませんでしたがンライン予約で一杯だかなんだかで。
汗だく&小汚いままでの長距離移動決定です。
インド名物、駅に転がるインド人。
もはや一緒に雑魚寝することにもなんら抵抗はないのですが、駅にはアッパークラス(上等車両)客専用の待合室があり、そこならエアコンも効いているそうなのでそちらに行ってみたいと思います。
↑アッパークラス専用待合室。
本来は2等エアコン付きの客から上が対象のようですが、特にチェックがあるわけではない為、明らかに上級クラスの客ではない人も多数利用しています。
電車は定刻通りに駅に到着しました。
早速乗り込みます。
インド鉄道は、始発から乗車の場合を除いては直前まで自分の指定席を他の客が使っている場合が多く、乗車したらまず席に散乱した使用済みのシーツやらゴミを退ける必要があります。
近くの席のインド人がその辺にいる乗務員に声を掛けてくれて、乗務員が茶封筒に入った新しいシーツを持ってきてくれました。
シーツを敷きなおし、仮眠をとります。
ゴーラクプルからローカルバスでスノウリへ
列車は7時間掛からずゴーラクプルに到着予定でしたが、私の乗った列車は1時間半ほど遅延しました。
午前8時半頃、ゴーラクプル駅到着。
ローカルバス乗り場は駅の前の賑わっている通りを少し進んだところにありました。
バス乗り場の手前にはタクシードライバーが多数待ち構えており、「スノウリへのバスは全部ストライキしてる」などという根も葉もない嘘でまくし立ててきます。
よく躊躇なくそんな大嘘が付けるものだ…ともはや感心するレベルです。
ちなみに、タクシーの言い値は2000ルピーでした。交渉すればもう少し安くなるのかもしれません。
一方、ローカルバスは154ルピー。
外国人だからといって高値を吹っ掛けることもなく、はじめから現地の人たちと同じ値段を提示してくれたところに好感が持てます。
バスは、客が集まったら出発するスタイル。
まだあまり客が集まっていなかったのでその辺で朝ごはんでも食べようと一旦バスを降りると、バスの運転手さんが「ブレックファースト?」と気にかけて近くの食堂に連れて行ってくれました。
40ルピーの激安朝食で腹ごしらえ。
バスが出発したのは朝9時半頃でした。
格安ローカルバスなのでもちろんエアコンは無し。
家族経営らしく、運転席の横では息子がすやすやお昼寝していました。
陸路で国境越え(インドイミグレ→ネパールイミグレ)
事前に「4時間ちょっとは掛かると思う」とドライバーさんから聞いていたのですが、バスは3時間ほどで意外に早く国境付近に到着しました。
インド側のイミグレはバス降り場からかなり戻らなくてはいけないと聞いていたのですが、そんなことはなくバス降り場のすぐ側でした。場所が変わったのか?
それにしてもなんて地味でぼろくて目立たないイミグレでしょう。
中に入ると職員は椅子でお昼寝中。
声を掛けると「今休憩時間だからその辺で待ってて」とのこと。
察するに、一日数組しか旅行者が来ないこの暇そうなイミグレの職員は休憩時間以外もほぼ一日中休憩しているようなものだと思うのですが。
30分程待たされ、寝起きのだるそうな入国審査官にスタンプをもらい、晴れてインド出国です。
インド側のイミグレから国境までは決して歩けないような距離ではないのですが、かなり道が悪く交通量も多くて重い荷物を持っての移動が負担に感じたのでリクシャーに乗りました。
「ネパール側のイミグレまで100ルピー」といっていたリクシャーの運転手は、降りる時になって200ルピーと言ったはずだなどと吹っ掛けてきましたが、100ルピーを叩きつけてお別れしました。
インドは最後までしっかりインドでした。
インドとネパール双方の国境ゲートの間には、検問所のような場所がありました。
カバンの中も全部開けて見せるように指示されたのですが、その横では普通に検問も受けず通り過ぎていく外国人バックパッカーたちもいたりして、正直それが必要なプロセスなのかどうかはよく分かりませんでした。
帳簿に旅行者の名前やIDの番号を手書きで記入する謎のデスクもあり…
イミグレとは別に手書きでノートに一人ひとりの名前を書いて、それをいつ何に使うのでしょう。
この原始的な検問のせいで、国境を超えるのにはそれなりに時間が掛かりました。
↑ネパール側のイミグレです。
正面の大きな入り口はネパールから出国する人用の窓口で、ネパールに入国を希望する人は建物左側の小さな入り口に並びます。
ネパールは米ドルで支払いさえきちんとすれば簡単にアライバルビザを取ることが出来ます。
私は30日のビザ取得希望だったので、50米ドル支払いスムーズに入国スタンプをもらうことが出来ました。
が、私の前に並んでいたヨーロピアンの夫婦はインド側のイミグレをスルーしてネパール側まで来てしまったらしく、インドの出国スタンプが無いことを理由にインドに送り返されていました。
国境からツーリストバスでポカラへ
バス乗り場に行こうとしていたところ、イミグレ前にある小屋のおじさんが、「エアコン付きのポカラ行きのバスで1450ルピーだけど予約しようか?ここにピックアップしに来てくれるよ。」と声を掛けてくれたので、お願いすることにしました。
国境付近にはネパール各地に向かうバスが多数停車しているようでした。
イミグレから少し歩きその辺のバスに片っ端から声を掛ければポカラ行きのバスを見つけるのもそう難しくはなかったと思うし、たぶんその方が安く乗れたのではないかと思います。
でも長距離移動続きで少々疲れていたのです。
ちなみに、この小屋ではネパールのNcellのSIMカードも購入することが出来ました。
街中の店と料金を比較したわけではないのではっきりとは言えませんが、30日間20Gで950ネパールルピー(1000円ちょっと)だったし、設定も全てやってくれてすぐに使用可能だったのでお願いしてよかったです。
バスは夜の19時前頃に国境付近を出発。
エアコン付きのゴージャスなバスだよ!と聞いていたバスは全くゴージャスではなく、エアコンは出発から30分程でぷっつりと切れ、その後再びつくことはありませんでした。
バスは途中、食事やトイレの休憩で何度か停車しました。
汚い掘っ立て小屋のような休憩所で深夜に食べたネパール初ダルバート。
ごはんがホカホカ炊き立てで、思ったより遥かに美味でした。200ネパールルピー。
ちなみに、バスは未舗装の山道を走行するため大変揺れます。
うたた寝しては振動で窓ガラスに頭をぶつけて目を覚ますというのを何十回も繰り返しました。
頭を強打して目覚めた時に見えた窓の外の景色は、星空と山の集落の街灯の明かりが一体となってとてもきれいでした。
ポカラ到着
バスがネパールのポカラに到着したのは、朝の4時前頃でした。
そんな深夜とも早朝ともつかない時間にも関わらず、バス降り場にはホテルの客引きが多数待ち構えていました。
「レイクサイドでナイスビューの部屋がなんと1000ネパールルピーだよ!!」などと勧めてくる客引きもいましたが、こんな時間にレイクサイドもナイスビューもくそもありませんので、一番近くて安価なゲストハウスにチェックイン。
これにて、計30時間以上にも及んだバラナシからポカラへの陸路移動は無事完結です。
廊下から大きな窓を通して部屋の中が丸見え!というプライバシーゼロの奇怪な宿でしたが、1泊500ネパールルピーで十分に朝まで休むことが出来ました。
10時ごろにチェックアウトをしたあとは、ローカルバスでレイクサイドエリアへ移動。
ポカラではゆっくりとインド疲れを癒したいと思います。
当ブログは、にほんブログ村のランキングに参加しています。
↓のバナーをクリックして、皆様の一票をぜひよろしくお願いいたします。
コメント