《2023.12.13》
世界で唯一、アジアとヨーロッパに跨る都市イスタンブール。
しかし、世界遺産や有名な観光地はヨーロッパ側に集中しているため、ツアーなどの観光客はアジア側に行くことはほぼありません。
私も以前の旅行でイスタンブールに来た際にはヨーロッパ側を観光したのみでした。
しかし、聞くところによると、アジア側には目立つ観光地は無いものの、庶民的な飾らない雰囲気の街並みがあり、レストランなども観光地に比べれば安めなんだとか。
2度もイスタンブールに来たのにアジア側に行ったことが無いままというのもアレですし、今回はせっかくなのでアジア側に渡ってみたいと思います。
目指すは、アジア側で最も賑わっているというカドキョイ地区です。
ヨーロッパ側旧市街からカドキョイ地区へは地下鉄でも行けるようですが、公共のフェリーが格安な上にクルーズ気分も味わえるようなのでフェリーでボスポラス海峡を越えていきたいと思います。
旧市街にはいくつかのフェリー乗り場があるのですが、カドキョイ行は上の地図の場所から出ています。
フェリー乗り場のゲート。
写真では見ずらいですが、電光掲示板には“KADIKOY”の文字と出航時刻が掛かれています。
料金は片道25リラ(約120円)でした。※2023年12月の価格です。
イスタンブールカード(Suica的な交通カード)をかざして料金を支払い、ゲートを通ります。
フェリーは20分から30分間隔で出ているようで、さほど待つこともなくすぐに乗ることができました。
思っていたより大きく、なかなか立派なフェリーです。
船内の様子。
広くてとても綺麗です。
冬だったので屋内席に座りましたが、暖かい時期なら屋外席も気持ちがよさそうです。
出航すると、窓辺の席からはボスポラス海峡とイスタンブールの街並みを一望することが出来ます。
気分はまるでクルージング。
観光名所であるらしい乙女の塔も見えました。
どういう歴史がある塔なのか知りませんが、有名らしいので見れて得した気分です。
20分程で、フェリーはカドキョイのフェリー乗り場に到着しました。
フェリー乗り場を出てまっすぐ進み道を渡ると、ショッピングストリートがあります。
原宿と巣鴨を足して2で割ったような雰囲気。
若い人向けの雑貨屋や化粧品屋から、年配の人が好みそうな服屋まで、プチプラのお店がずらっと軒を連ねています。
靴下1足10リラ!(約50円)
ちょうど買い足したかったので購入してみました。
日本では絶対売ってないようなダサい柄ばかりなので、お土産に使えなくもないかも。
綿のズボン60リラ!(約290円)
パジャマとして履いていたタイパンツの股がビリビリに破けていたところだったので、一番マシな柄のものを一枚購入しました。
通りには、クリスマスに異様なほど力を注いでいるお菓子屋さんもありました。
12月のトルコは、イスラム教の国の割にあちこちでサンタやツリーが飾られています。
そろそろ小腹が減ったな…と思っていたら、気になるものを発見しました。
ガラスケースに入ったハンバーガーのような食べ物。
・・・え、保温器壊れてませんか?
内側めちゃくちゃ結露してるし、バンズが濡れてびしょびしょなんですけど…。
と思ったら、これはそういう食べ物でした。
その名も、ウスラック・ハンブルゲル(濡れバーガー)。
たっぷりのソースをつけたパテを挟んでバンズを湿らせたうえ、さらにそれを蒸らすという日本人には全く馴染みのない食べ物です。
せっかく普通に完成したハンバーガーを、なぜわざわざ蒸そうと思ったのでしょう。
一番初めに作った人の心境が分かりません。
濡れたパンなんて気持ち悪いとか思っていましたが、あまりにあちこちで売られているので、気になってつい一個買ってしまいました。
お値段45リラ(約220円)。
手に持つと、今にもバンズの形状が崩れそうなくらいびちょびちょに濡れていることが分かります。
なんて映えない食べ物だろう…。
全然美味しそうに見えないけど、まぁ食べてみるか。
そう思って一口食べた瞬間、衝撃が走りました。
なんと・・・めちゃ美味しい!!
まず驚いたのはその食感です。
口の中でとろけるびちょびちょのバンズ・・・
今までにない新食感です。
そして、パテとバンズにしっかりと染み込んだソース。
日本ではなかなか馴染みのない、香辛料をたっぷりと使ったパンチのあるお味がクセになります。
あっという間にペロっと完食。
すっかりその美味しさに魅了された私は、店を出た後、別の店に吸い込まれるように入店し、追加の濡れバーガーを購入していました。
ハンバーガーをびしょ濡れにするなんてクレイジーだと思っていましたが、むしろどんどん濡らすべきです。
日本にもぜひ上陸してほしい!
と思ったら、2015年にモスバーガーの一部の店舗で濡れバーガーは発売されていたようです。
流行らなかったところを見ると、当時の日本人に皆さんには刺さらなかったのでしょう。
しかし、よりインターナショナル化が進んだ今の日本なら、濡れバーガー大ヒットの可能性も無きにしも非ず。
今後の再上陸をぜひ期待します!
濡れバーガー×2を食べた後は、ショッピングストリートを抜けた先の海沿いを散策。
泳げるようなビーチはありませんが、景色が良くお散歩にはもってこいです。
健康器具があったので、しばし運動。
海外でよく見るこういう公共の健康器具、日本にもぜひもっと設置してほしいです。
トルコまで来てこんなところで運動している日本人などそういないでしょうが、海を見ながらのエクササイズはとても壮快でした。
再びカドキョイの繁華街エリアに戻ります。
それにしてもカドキョイ、食べ物の誘惑がとどまるところを知りません。
ちょっと気を抜くと、すぐに吸い込まれそうになります。
食べ物の誘惑もさることながら、町の一角にはそれを上回る夢のような場所がありました。
それがこちら。名付けてハッピーアワーロード。
通りの両側には、ビールやカクテルのハッピーアワーをやっているバーがずらっと並んでいます。
この誘惑には勝てませんでした。
イスラム圏のわりにはお酒にもとても寛容なトルコ。
素敵です。
ビールを数杯かましてほろ酔いで歩いていると、行列の出来ているお店を発見。
そして、またしても吸い込まれるように入店。
こちらはピラフ専門店でした。
Pilav Abarasiというお店で、地元の人気店のようです。
ピラフは、トルコ発祥の料理です。
バターがしっかり染み込んだ米が、飲んだ後の身体に染みわたります。
お値段90リラ(約440円)。
大変美味しくいただきました。
夜のカドキョイ。
昼にも増して、大変賑わっています。
まだまだ歩き回りたい気分ではありますが、日も暮れたのでそろそろ帰りたいと思います。
・・・フェリー乗り場に行きつくまでの間にまた食べ物の誘惑に負けました。
帰りのフェリーで食べるおやつを購入。
来た時に降りたフェリーターミナルから、ヨーロッパ側の旧市街へと戻ります。
帰りのフェリーからは、イスタンブールの夜景がとてもきれいに見えました。
これにてカドキョイ一日観光は終了。
観光というか、ほぼ食い倒れの一日でした。
こんな毎日を送っていたらあっという間にデブになること間違いなしなので、そろそろこの辺でイスタンブールを脱出したいと思います。
というわけで次回は、イスタンブールからギリシャへの陸路移動です。
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