【ハンガリー①】シビウからブダペストへ&ブダペスト街歩き

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《2024.1.12-14》

ルーマニアのシビウからハンガリーのブダペストへ

ルーマニアのシビウから、隣国ハンガリーの首都ブダペストへとバスで移動していきます。
ルーマニア国内の移動は全て鉄道を利用していましたが、ここから先の長距離移動は基本的にバスメインで行きたいと思います。

ヨーロッパを旅する旅人さんの中には、ヨーロッパ中の鉄道で使えるユーレイルパスなるものを購入して鉄道旅を楽しむ方も多いようですが、私はバス派です。
理由は、なんだかんだバスの方が安そうだったのと、ユーレイルパスの利用条件とか購入方法とかをあれこれ調べるのが煩わしかったからです。

今回、シビウからブカレストの移動に使ったバス会社は、Flix Bus
ヨーロッパ全土のみならず、アメリカ大陸にまで進出しつつある世界的な大手バス会社です。
ネットのサイトからチケットを購入すると、乗車場所、降車場所の地図情報も含め、必要な情報が全て送られてくるので、大変安心感があります。

購入したのは、23時30分発、9時1分着予定の夜行バス。9時1分って…その1分、あえて付ける必要ある
お値段は23ユーロ。
9時間以上の長距離以上で4000円もしないくらいなので、大変良心的な価格です。

さて、乗車予定時刻の20分前に乗車予定場所に到着したところ、そこは無人のだだっ広い駐車場でした。

てっきり屋内に待合スペースがあるものだと思っていたのに、氷点下の中でまさかの屋外待機です。
しかも、乗車予定時刻になってもバスは来ませんでした。
Flix Busは、ネット環境さえあれば、バスの遅延状況をリアルタイムで確認することが可能です。
それによると、バスは30分程遅れる見込みだとのこと・・・。
寒さで体が震えすぎて、途中からは体温を上昇させるために無駄に一人で駐車場を走り回りました。

30分後、無事にバスは到着。
不審者として通報される前に無事に乗れて良かったです。

ルーマニアからハンガリーへの国境越えは、車内でパスポートを回収されてチェックされたのみで荷物検査などはありませんでした。
※2024年3月31日から、ルーマニアはシェンゲン協定に加盟しました。陸路での出入国審査は当面続けられる模様ですが、今後変更があるかもしれません。

乗ってしまえば、バスはとても綺麗で快適。
寝ている内に移動できる夜行バス40分も遅れて出発したにも関わず、バスはほぼ定刻通りにブダぺストのバスターミナルに到着です。

ブダペスト街歩き

さて、夜行バス明けで眠たい所ではありますが、宿に荷物を預けて早速街歩きに繰り出します。

ブダペストの街の第一印象は、“めっちゃヨーロッパ!”

…いや、地理的には随分前からずっとヨーロッパにいたはずなのですが、これまで行った東ヨーロッパの国々は、鄙びた田舎感やオスマン帝国統治時代の名残がそこかしこに漂いすぎて、今一つヨーロッパにいる実感が湧かなかったのです。

それが一転、ブダペストはどこをどう切り取っても、ヨー・ロッ・パ!!!!

見たもう、この洗練された街並みを。
こんな重厚感のある街並みが、旧市街の一部とかだけではなくかなり広範囲に広がっているのです。
もう、歩いているだけでテンションが上がります。

半世紀もかけて建てられたという大聖堂も、威風堂々。
写真だと伝わりづらいですが、実際に見ると圧巻の大きさです。
この聖イシュトヴァーン大聖堂には、ハンガリー初代国王の右手のミイラが展示されているそうです。
死後とはいえ、右手を切り落として大衆に晒すって…一体慕われているのか、そうでないのか。
それなりの入場料がかかるので、中には入らず。

こちらは、ブダペストのシンボル的存在、セーチェーニ鎖橋。
ブダペストはドナウ川を挟んでブダ地区とペスト地区に分かれており、この橋はその両者を繋いでいます。

ドナウ川沿いには、豪華な外観の国会議事堂。
1904年に建てられた、世界で3番目に大きい国会議事堂だそうです。
入場料がなかなかお高めなので、こちらも入らず。

美しい町並みに目を奪われっぱなしのブダペストの街ですが、その歴史には悲しい過去があります。

第2次世界大戦中、このドナウ川岸では2000人ものユダヤ人が、反ユダヤ主義の矢十字党という団体によって射殺され川に落とされたんだそうです。
そのとき、犠牲者たちは、靴を脱ぐよう強制されました。
なぜなら当時、靴は高価な日用品だったからです。

歴史的な建物が数多く残るこのドナウ川沿いの景色は、きっと当時も今と大きくは変わらなかったことでしょう。
今、私が“素敵なヨーロッパの街並み”として歓喜しながら眺めているこの街並みは、銃殺される為に並ばされた犠牲者の目にはどんな風に映ったのか…。そんなことを思うととても複雑な気持ちになりました。

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さて、セーニーチェ鎖橋を徒歩で渡って、川の西側のブダ地区へ。
このブダ地区は丘陵の地形をしていて、丘の上にはお城やら歴史ある聖堂やら、豪華な建物がぎっしりと建てられています。

こちらは、マーチャーシュ教会。
13世紀に建てられたという大変歴史ある美しい教会です。
Theヨーロッパな街の丘の上に佇むこの巨大な教会も、オスマン帝国の最盛期には侵略によりモスクに改築された歴史があるそうです。
どこまで行っても必ずその土地の歴史に登場するオスマン帝国・・・恐るべし。
入場料が1000円以上もするので中には入らず。

マーチューシャ教会の向かいにあるこの砂のお城みたいな形の建物は、漁夫の砦。
1895年の市街美化計画の一環として建てられたそうです。
建物自体には大した見どころは無いのですが、この砦から見える夜景は絶景とのことなので、夜にまた戻ってきたいと思います。

ちなみに、このブダ地区の丘陵地帯にはケーブルカーでアクセスが可能なのですが、そのお値段往復で2000円近く。
歩いても大した距離と高低差ではないので、もちろん私は徒歩です。
こんな貴族の乗り物に気兼ねなく乗れるような優雅な旅がしてみたいものです。

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さて、所変わって、再びペスト地区へ。

こちらは、ブダペスト中央市場。
1897年に建設されたという歴史ある市場です。

中は、とても綺麗でおしゃれな雰囲気。
ここは、“安さが売りの庶民の台所”的な市場ではなく、スーパーでは買えないすこし上質なものを買いに来るような市場なのかもしれません。

一昔前の先人旅人さんのブログ等では、「この市場でフォアグラがありえないほど安く買えた!」という体験談が多く見られたので、私もそれを密かに期待しておりました。

が。

フォアグラ…小さめの缶詰でも1つ3000円くらい…。
これでも日本よりは安いのか…?
なんにせよ、貧乏旅人の私に手を出せる品ではありませんでした。残念。

中央市場の地下には、大手の庶民的なスーパーがあります。
あわよくば市場の食堂で腹を満たすつもりでしたが、高くて手が出せなかったので、スーパーでパン購入。
ハンガリーのスーパーのパンは、パイ生地のようなサクサク系が多くて、美味しい上に安い!

このパンなんて1個40円くらいでした。サクサクでとても美味。

ブダペストには、“世界一美しいマック”があるとのことで、そちらにも足を運んでみました。

マクドナルド ブカレスト西駅店。
1877年に駅として建てられた建物で、建築を手がけたのはパリのエッフェル塔を作った人なんだとか。
そりゃあ美しいはずだ。

店内は、まぁ美しいです。
ファストフード店としては、十分に期待を裏切らない美しさなのでは?
よく、“大したことなかった。”という口コミが散見されますが、それを言う人は期待値が高すぎなのです。

メニューは他のマックと同じです。値段も同じ。
セットとか頼むとそれなりの金額になってしまうので、ここではチョコレートサンデーのみ注文。
ややしばらく待ってから提供されたそれは、飲み物かと思うくらいに溶けてドロドロでした。(たぶん、作った後出すの忘れられてた)

夜は夜景を見に向かいます。

場所は、上の地図の辺り。
どこへ行ったらよいのやらよく分からなかったので、Googleマップで適当に目星をつけました。

それなりに高い丘の上なので、登るのには30分程掛かります。
割ときつい道のりですが、すっかり日が暮れると足元が暗くて若干不安なので急ぎます。

ぜぇぜぇはぁはぁしながら丘を登り切って見えたのが、こちらの景色!

なんと美しい
これは、この街が“ドナウの真珠”などと称されるのも納得です。
※丘の頂上は本来展望スペースがあるようなのですが、そちらは2024年1月現在工事中でした。それでも、夜景は十分に楽しむことが出来ました。

こちらは、ブダ城周辺から見た夜景。

そして、これは昼間行った漁夫の砦から見た対岸の国会議事堂。
これはもはや黄金の輝き。
ピカチューもびっくりの眩さです。

ライトアップされたセーチェーニ鎖橋を渡って宿へと戻ります。
入場料のかかる場所には一切入っていませんが、大変充実の街歩きでした。

※あたかも1日で全てを回ったかのように書いてしまいましたが、実際には2日に分けてのんびりと散策しています。
ブダペストの主要な観光スポットは頑張れば徒歩で回り切れる範囲に点在していますが、一日で回ろうと思うとかなりハードなので、2日間くらいに分けてのんびり街歩きを楽しむのが良さそうです。

ブカレストの宿

ブダペストで宿泊したのは、The Hive Party Hostel Budapest※写真撮り忘れ

名前からしてパリピの集まりそうな宿ですが、実際その通りで、宿の1階と屋上にあるバーでは夜な夜なかなりの爆音でパーティーが繰り広げられます。

この宿は、そのパーティーを売りにしているようで、予約完了時には“当ホステルはパリピ宿です。静かに過ごしたい方には向いてないかもしれません。もし心配なら無料キャンセルを…”的な、ある意味とても誠実なメッセージが届きます。

私は決してパリピではありませんが、ダントツの安さと市内中心の抜群の立地に惹かれ、まぁどうにかなるだろうと予約。

結果、騒音は確かにすごいものの、レセプションで宿泊日数分の耳栓を配給してくれるし、施設はとても清潔で使い勝手が良く、思った以上に快適な宿でした。

神経質な人にはおすすめできませんが、パーティー好きな人と、どこでもある程度眠れる人にはとても良いホステルだと思います。
ブダペストで節約旅を楽しみたい方はぜひに。

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さて、次回は誰もが一度はテレビなどで目にしたことがあるのではないかと思われる、ブダペスト市内の『超有名温泉』に行ってまいります。

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