《2024.2.9》
アムステルダム到着の翌日は、早速街歩きに出発!
有名作品を多数所蔵しているアムステルダム国立美術館にも行ってみたいと思います。わくわく。
アムステルダム街歩き
ザーンダムの宿から電車に乗り、降り立ったのはアムステルダム中央駅。

1889年に完成したというこちらの駅舎は『東京駅のモデルなんじゃないか?』と噂になったそうですが、東京駅を設計した辰野金吾さんがこの駅を参考にしたという証拠は特に残ってはいません。
個人的には大して似てはいない気がします。

駅の目の前に、古そうな教会がありました。
聖ニコラス教会という教会だそうです。
特に観光地ではありませんが、ドアが開いているので入ってみます。

駅前は人でごった返していましたが、教会の中はとても静かで厳粛な雰囲気でした。
祭壇とステンドグラスがとても綺麗です。

駅前の通りを少し歩くと、早速オランダらしさを感じる運河と建物が並んでいました。
今まで行ったヨーロッパの国々とは全く違う独特の雰囲気にテンションが上がります!
アムステルダムは海抜が0m以下の街。
海面より低い所に街があるなんて、一体先人はなぜここにこんな大都市を築こうと思ったのでしょう。
古くから水害に悩まされてきたオランダには、堤防やダムなどの世界的スペシャリストが集結しているので、ちょっとやそっとの雨では街が沈むことは無いのだそうです。

沈むことはないとは言え、その地盤は不安定ではあるようです。
上の写真をよーく見てください。
建物が歪んでいるのがお分かりいただけるでしょうか?
ここだけではなく、アムステルダムの建物はあっちもこっちも若干傾いており、目が錯覚を起こしているんじゃないかという気分になります。

こちらは、街の中心のダム広場。
かつてはここにアムステル川をせき止めるダムがあり、それがアムステルダムという街の語源になっているんだって。へぇー、知らなかった!

広場の周辺にはショッピングストリートもあり、たくさんの人で賑わっています。

街を歩いていて驚いたのは、道を走る自転車の多さです。
オランダ人は男性の平均身長が184cm、女性が171cmとかなり体格が良くフィジカルが強いため、自転車のスピードも皆超爆速。
道には歩道と車道の他に自転車専用道があるのですが、一瞬でも自転車専用道にはみ出そうものならすさまじい勢いでベルを鳴らされ、たちまち跳ね飛ばされそうになります。

通りの至る所には駐輪所があり、大量の自転車がかなり無造作に置かれています。
なんとなく街の雰囲気からも察していましたが、オランダはなかなか大雑把で細かいことは気にしないお国柄のようです。

ゴミ箱の周りに散乱するゴミ。
なぜゴミ箱に捨てないのか謎。

オランダは大麻の所持や使用に寛容な国としても知られています。
そのため、街のあちこちでは関連商品が大量に売られています。
道を歩いていると大麻の匂いが漂ってくることもしょっちゅうですが、公共の場所での使用は本来禁止されているので日本から行かれる方は変に羽目を外したりしないよう要注意です。

こちらは市内の花市場。
オランダと言えばチューリップも有名なので、花市場に行けば見られるのではないかと思い足を運んでみました。

・・・が、チューリップはまだ球根でした。
2月の真冬なのですから当たり前の話です。
アムステルダムでチューリップが見ごろを迎えるのは4月~5月のようです。

運河が張り巡らされたアムステルダムの街は映えスポット盛りだくさん。
まだまだ街歩きを楽しみたいところではありますが、アムステルダム国立美術館の指定入場時間が迫っているため、そちらに向かいたいと思います。
アムステルダム国立美術館
オランダは古くから自由で寛容な風土があり、数多くの芸術家が活躍した国としても知られています。
その為、首都アムステルダムにはたくさんの美術館があり、観光の目玉スポットとなっています。
中でも特に人気なのが、ファン・ゴッホ美術館とアムステルダム国立美術館。
どっちも行きたいところではありますが、入場料もかかるので、私は悩みに悩んでアムステルダム国立美術館に行くことにしました。
ゴッホ美術館も大変捨てがたかったけれど、せっかくならより色んな芸術家の作品を見てみたかったのです。
チケット購入
チケットは、事前に公式HPで購入しておきました。
クレジットカードがあれば、簡単に購入が可能です。
現地の窓口でも購入可能ではあるようですが、並んだり売り切れたりする可能性もあるようです。

こちらがそのチケット。
一般展示のみのチケットで値段は22.5ユーロでした。
※2024年の値段です。現在は値上がりしている模様なので、公式HPでご確認ください。
購入の際に日時を指定が必要なので、間違えないように気を付けましょう。
見学の前に
それでは早速、アムステルダム国立美術館へと行ってみます。
ダム広場からは徒歩で30分弱。
オランダは交通費も高いので、もちろん市内観光は全て徒歩です。

こちらがアムステルダム国立美術館。
建物の外観は、アムステルダム中央駅と瓜二つです。

入場には順番待ちの列ができていました。
QRコードを読み取ってもらい、中に入ります。
街歩きをしすぎて指定の入場時間に30分も遅れてしまいましたが、係の人はにっこり微笑んで通してくれました。
やはり、オランダのお国柄はとても大らかな気がします。

建物に入ると、吹き抜けのロビーがあります。
上着や荷物を預けられる無料のクロークやコインロッカーもあるので、荷物を預けます。
身軽になったらいざ見学スタート!といきたいところですが、その前にもう一つやるべきことがあります。

それは、アムステルダム国立美術館専用の無料ガイドアプリのダウンロード。
上の写真がそのアプリです。
内部課金も無く、完全無料。

興味のある分野に合わせて館内ツアーを選ぶことができ、注目作品の音声ガイドを聞くことが出来るようになっています。
日本語はちょっとGoogleの直訳のような不自然さはありますが、まぁ言いたいことは伝わる感じ。
これは大変ありがたいサービス!
音声ガイドツアーを聞きながら早速行ってみたいと思います。
内部の様子
館内は、作品の年代ごとにフロアや展示室が分かれています。
まずは1100~1600年代の作品が展示されている0階(日本でいうところの1階)からいきたいと思います。

0階には絵画等のほか、アジアパビリオンがあります。
こちらの手が多めの方は、見るからにヒンドゥー教の神様ですね。
数か月前にはインドのヒンドゥー教の世界にどっぷり身を染めていたので、しばらく会ってなかった友達に久しぶりに会ったような嬉しさがあります。

東アジアの芸術品も多数。

中には、私の身長より大きな仁王像もありました。
これは14世紀頃に島根の寺で作られたものを、近年この美術館が2億円を投じて買い取ったのだそうです。
日本にまつわる展示は他にも。
こちらは、1階にある『海外でのオランダ』をテーマにした展示室です。

なんか日本っぽいものがあるな、、と思ったら長崎の出島の模型でした。

忘れていましたが、オランダは江戸時代の鎖国中の日本とも貿易を行った唯一の国でした。
200年以上も鎖国していた日本が完全に浦島太郎状態にならなかったのは、オランダのおかげなんじゃないでしょうか。

1階には、1枚だけゴッホの作品もありました。
ゴッホはオランダ出身なんですね。
市内のゴッホ美術館には物凄い数のゴッホ作品が収蔵されてるそうで、いつかまたアムステルダムに来れる機会があればそちらにも行ってみたいです。

展示品は絵画や彫刻だけでなく、インテリアや家具、食器なんかもありました。

美女と野獣のお城にありそうな家具。
ロココ様式ってやつでしょうか。知らんけど。

どっぷり西洋の美術に浸ってたら突然現れる日本の浮世絵。
結構写真撮っている人が多くて、日本人として嬉しくなりました。
さて、そろそろこの美術館で一番の見どころと言われる2階の『名誉の間』に行ってみます。

こちらが、名誉の間。
オランダの芸術の黄金時代と言われた17世紀前後の超有名作品が集まっている展示室です。

この名誉の間の一番奥に飾られているのが、レンブラント作の『夜警』。
写真では伝わりませんが、ものすごく巨大な絵です。
描かれている人物は実物大くらいの大きさがあります。
この絵は、17世紀に市民警護隊からの依頼で描かれたのだそうです。
描かれている人物は、依頼主である18人の警護隊。
つまりこの作品は、警護隊の肖像画なのです。

レンブラントの時代には、富裕層の間で集団肖像画を描いてもらうのが流行っていたのだそうです。
その多くは、上の写真の絵のように登場人物全員を同じ大きさで平等に描いたものでした。

ばっちり決めポーズをしたおじさんの集団肖像画。
絶対にリビングに飾りたくない一枚です。
当時はこのような集合写真的な肖像画が人気だったのに対し、レンブラントはあえて市民警護隊が出動しようとしている一場面をモチーフとして選びました。
その為、絵は躍動感があり、不自然さが無く、芸術性の高い作品になりました。
しかし、この絵は物議を醸しました。
製作依頼費は依頼主の警護隊員18人で平等に割り勘をしていたにも関わらず、目立つ人物とそうでない人物の差があまりにも激しかったため、脇役的に描かれたメンバーからは大いに不満の声が上がったのです。
そのせいかどうかは定かではありませんが、その後レンブラントは仕事の受注が減り生活が傾いていったのだとか。

上の絵は、レンブラントが描いた自画像です。
依頼主を満足させることよりも、自分の思う芸術を表現することを優先したカリスマ芸術家です。
名誉の間にはレンブラントの作品がたくさん展示されています。
どれもとても素晴らしいので必見です。
オランダが誇る有名画家といえばもう一名、忘れてはならない人物がいます。
それが、フェルメール。

こちらは、フェルメールの代表作の一つ『牛乳を注ぐ女』です。
この絵はとても小さな絵ですが、その前に立った時には目が釘付けになりました。
なんだか、額縁の向こうにもう一つの世界があって、そこで本当に今まさに牛乳が注がれているように感じたのです。

見てくださいこのリアルな描写。
光の加減や布の青さが何とも美しく、目を惹きつけます。
名誉の間にはこの作品も入れて計4枚のフェルメール作品が展示されています。
その中でもやっぱりこの『牛乳を注ぐ女』が素晴らしすぎてしばらく眺めていたところ、いつの間にか閉館時間が近付いていて部屋を追い出されてしまいました。
やっぱり、一番見たいと思っている作品を先に見ておくべきですね。失敗失敗。

2階の名誉の間の近くには、美術館併設の図書館を覗けるバルコニーもありました。
一般の観光客は柵より先には行けず、もちろん本を手に取ることもできません。
下の階の机では自習してる人がちらほらいるのですが、こんな場所で勉強を許されるなんて一体何者なのでしょう。

最後にチラッと館内の売店を覗いてみたら、『牛乳を注ぐ女』の服を着たミッフィーちゃんが売られていました。
ミッフィーはオランダ生まれのキャラクターなので、街中でもよくグッズを目にします。
これにて、見学は終了。
滞在時間は6時間でしたが、正直全然足りなかったです。
感想
アムステルダム国立美術館、幅広い内容の展示があり見どころ満載の美術館でした!
絵や彫刻以外の展示も多く博物館的な要素もあるので、美術はそこまで興味が無いという人も楽しめるのではないかと思います。
本ブログではごく一部しか紹介できませんでしたが、この美術館はとにかく広くて収蔵作品も多いです。
私は下の階から順番に見た結果、メインの2階に滞在できる時間がかなり短くなってしまったのが反省点。
また、アプリの無料音声ガイドもボリュームが半端ないので、全て聞いていたら時間も充電も確実に足りません。
これから行かれる方は、見たい作品をある程度絞り計画的に回られることをおすすめいたします!!
次回は、アムステルダムに来たら絶対に行きたいと思っていたアンネ・フランクの家に行ってみたいと思います。
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