《2024.2.10》
オランダと聞くと皆さんはどんな風景を想像するでしょうか?
風車を思い浮かべた方。奇遇ですね、私もです。
アムステルダム近郊には、ザーンセスカンスというオランダらしい風景が見られる風車村があるというので、本日はそちらに行ってみたいと思います。
ザーンセスカンスとは
ザーンセスカンスは、首都アムステルダムから15km程のところにある風車村です。
ザーンセスカンスのあるザーン地方は、17~18世紀には造船や製紙業が盛んな地域でした。
そのため、工業用をはじめとするたくさんの風車がつくられ、最盛期の19世紀には1000基もの風車が稼働していたそうです。
その後、技術の発展に伴い工業用風車はどんどん姿を消していきます。
しかし、“オランダの原風景ともいえる風車を完全に無くしてしまうわけにはいかない!”と人々が動き、1961年からザーンセスカンスの本格的な建設が開始。
ザーン地方に残存する風車や伝統家屋をトレーラーや船で輸送し移設して、現在の姿となりました。
本当の意味で文化や技術を継承するため、現在もザーンセスカンスの伝統家屋には人が住み、風車のうち何基かでは木材加工や製粉が行われているのだそうです。
ザーンセスカンスへの行き方
ザーンセスカンスは、Zaandeik Zaanse Schansという鉄道駅から徒歩で15分くらいのところにあります。
アムステルダム中央駅からZaandeik Zaanse Schansまでは電車で20分くらいで、乗車賃は、片道4.7ユーロ、往復8.4ユーロです。
私が宿泊しているザーンダムは、アムステルダムとザーンセスカンスの中間にある為、乗車賃はそれよりもお安くなります。
私もはじめは電車で行くつもりだったのですが、ふと思いました。
電車で一駅くらいの距離なら、歩けるんじゃないかと。
Google mapで調べてみたところ、宿泊しているCity Trip Hostels Amsterdam-Zaandamからザーンセスカンスの風車村までは徒歩で1時間ちょっとの距離。
川沿いを歩いて行けるので、景色も良さそう!
それならやっぱり、節約にもなるし歩いて行ってみることにしましょう!

ザーンダムはアムステルダム市内と比べて随分のどかな雰囲気です。
ザーン川沿いの景色を楽しみながら歩きます。

途中、桜っぽい花が咲いていました。
まだ2月ですが、オランダにも春が少しずつ近付いているようです。

道中の町並みもなんだかとっても良い感じ。
ここはまだザーンセスカンスの手前のなんでもない住宅街ですが、すでにオランダの昔ながらの田舎町の雰囲気が感じられる気がします。

1時間弱歩いた頃、第一風車発見。

更に歩くと、ザーン川にかかるザーンデイク・ユリアナ橋の上から何基もの風車が見えました。
ザーンセスカンス到着です。
ザーンダムの宿から掛かった時間は1時間ちょっとでした。
それなりに時間と体力を使うのでおすすめはしませんが、ザーンダムからなら徒歩も十分可能です。
ザーンセスカンス観光
風車の手前には、オランダらしい建物が並んでいます。

一つ一つの建物は、小さな博物館やレストラン、土産物屋など色々な用途で使わています。
小さいながら宿泊施設もあるようでした。

道から少し外れた観光客があまり通らない場所にある家屋には、普通に住人が暮らしているようです。
家自体は素敵だけど、毎日観光客が押し寄せるので落ち着かなそう。

そしてついに来ました、風車です!!
まさに、Theオランダという感じの風景。
これこれ。こういうのを想像してたんです。

風車は全部で13基あるそうです。
中には、内部を見学できる風車もあります。

が、、、入場料が6ユーロも掛かるようなのであきらめました。
外見からして中もそんなに広くないでしょうし、内部の様子はネットの画像と想像力で補填したいと思います。

風車の隣の草むらに、茶色くてフワフワのボールのようなものが落ちていました。
よく見てみたところ、ボールの正体は丸まったハムスター的な生き物。
暖かくなってきたので、冬眠から覚めてしまったのかな?春はもう少し先ですよー。

風車の近くには小さな牧場もあり、ヤギが飼われていました。
オランダ出身のヤギだからでしょうか、異様にかわいいです。
思わず、今まで“ヤギなんて臭くて頭の良くない動物”くらいに思っていたことを懺悔しました。

無料で見学できるチーズ工房もあり。

展示内容はそんなに多くはありませんが、チーズの作り方や歴史を見ることができます。

チーズの販売と試食コーナーもあり。
店員さんの制服がオランダっぽくてとてもかわいい!
皆さんあまりにも美味しそうに試食を食べているので、思わずつられて食べて『むぐっ…』となりました。
私はチーズが大嫌いなのです。
とても牛の香りを感じる濃厚なお味だったので、チーズ好きな方にはたまらないお味だと思います。

こちらは、オランダの木靴の工房。
こちらも無料で見学が可能です。

中では、木靴を履いたミッフィーちゃんがお出迎えしてくれます。

こちらが、伝統木靴。
とても可愛い絵柄が施されていますが、こんな固そうな靴で蹴飛ばされたらひとたまりもありません。

干拓によって土地を開発したオランダは、湿地帯が多いため昔から日常的に木靴が使われてきたそうです。
丈夫で耐久性があり、水や泥や硬い物から足を守り、湿気も防いでくれる木靴は、農作業の時などに重宝されたようです。
現在でも、一部の人は庭仕事の時などに履くことがあるのだとか。

《木を使った靴は、オランダだけでなく世界中で見られます》という内容の展示に、日本の下駄もありました。

工房では、職人さんが靴を実際に作る様子を見ることができます。
観光客向けなので、英語で工程を一つひとつ説明してくれます。
職人さんが、「靴を作る前段階として、木から十分に水分を抜くことが必要です。木には皆さんが思っている以上にたくさんの水分が含まれているんですよ!」と言って木材を機械に挟みプレスすると、雑巾を絞ったかのように木から水がドバっと出てきてびっくり。
成形は手作業の職人技を見られるのかと思いきや、機械であっという間に彫られて完成。
思ったより現代的でしたが、英語の解説も丁寧で大変面白いデモンストレーションでした。

もちろん木靴の販売コーナーもあり。
たくさん並んでいると段々かわいく見えてきて「一足あってもいいんじゃないかな?」という気にさせられますが、冷静に考えたら世界一周半ばの旅人に木靴など絶対に必要ありません。
短期旅行者の方は、旅の記念に買ってお家のインテリアとかに使うとかわいいかも。

私は無料で見学できる場所しか行きませんでしたが、ザーンセスカンスには他にも博物館や工房など色々な見どころがあるようでした。
オランダらしさを味わえて、大変満足です。
さて、これにて3泊4日のオランダ観光は終了です。
物価は高いけど、たくさんの見どころがあって大変魅力的な国でした!
次回は、隣国ベルギーの首都ブリュッセルへと移動していきます。
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