《2024.3.8-11》
誰が言い出したか、旅好きの間では『世界3大ウザい国』として有名な、3つの国が存在します。
その一つが、モロッコ。
でも、いざモロッコに滞在してみて、私は思いました。
“なんだ、モロッコ全然ウザくないじゃん!!”と。
マラケシュやエッサウィラでは、多少しつこい客引きはいたものの許容の範囲内。
というか、ウザいと感じるのは文化や考え方の違いによるものも大きいはず。
他所の国に自国の物差しを押し当てて『ウザい』だの何だの言うなんて、そもそも失礼な話です。
しかし、残念ながらフェズに移動してその考えは変わってしまいました。
フェズの一部の人は、本当に噂に違わぬウザさだったのです。
フェズとは
フェズでのエピソードをご紹介する前に、“フェズとはどんな街なのか?”について、軽く触れておきます。
以下、ネットより一部抜粋。
フェズとは
フェズはモロッコで一番古い都市の一つであり、日本でいう京都のような存在。
その歴史は古く、9世紀頃には街が築かれ、歴代のイスラム王朝の首都として機能してきた。
フェズの見どころは世界遺産にも登録されている旧市街(メディナ)で、その特徴はとにかく複雑に入り組んだ路地。
これは、外敵の侵入を防ぐためにあえて迷路のように作られたもので、あまりの複雑さからフェズは“世界一の迷宮都市”と呼ばれている。
迷宮都市というRPGさながらのキャッチフレーズにワクワクしながらこの街に到着した私は、まだ知らなかったのです。
後にこの街が大嫌いになるくらい、嫌な思いをさせられることを。。
フェズ街歩き
“何がどうウザいのか”という話は一旦置いておいて、まずはフェズの街歩きの様子をまとめていきたいと思います。
フェズの見どころはもちろん、世界遺産にも登録されている旧市街。
さっそく気ままに散策を楽しんで行きたいと思います。

こちらは、旧市街の入口のブー・ジュルード門。
街のシンボル的な存在になっているようです。
これと言った目立つ建物が無いフェズの旧市街では中々目を引く存在なので、道に迷ってしまった時にはとりあえずこの門を目指すと良さそう。

門を入ると、土産物屋などが軒を連ねるメインストリートが延びています。
しかし、メインストリートと言えども道幅は狭目です。

食料品や日用品を売る一角もあったり。

とても映えるアーティスティックな路地もあったり。

あちこちに大変美しいドアがあったり。

賑わう通りを外れると、路地はひっそりと静まり返っています。
壁のあちこちに色々な標識が貼られていたり落書きのような文字があったりしますが、これは道に迷わないためのサインになっているようです。
それにしても、傾いて突っ張り棒をしている建物の多いこと。
震度3くらいで街が半壊してしまうのでは…?と心配になります。

屋根付きの市場。
色んな日用品などが売られていますが、ここも迷路さながらなので同じ店に戻るのは難しそうです。

通路に突っ張り棒。
フェズの旧市街の道は、車の乗り入れが禁止されているのですが、この突っ張り棒は荷物運搬のロバ進入禁止のためのもののようです。
長身の人は歩きスマホなどしていたら頭を強打すること間違いなしです。

良いにおいのする揚げ菓子のお店。
写真を撮っていい?と聞くと頷いてくれたものの、おじさん達は特にこちらを気にする素振りなし。
この店だけでなく、フェズの商売人はマラケシュに比べると寡黙な印象です。

黙々と工芸品を作る職人さん。
ネコはこの街でも、とてもフレンドリー。

道端で爆睡するネコ。
具合が悪いのかと心配になってツンツンしてみたら、物凄く迷惑そうな顔をされました。
ごめんね、ネコちゃん。
さて、フェズの観光地として有名な場所の一つがタンネリ。
タンネリとは、動物の皮をなめす工房のことですが、色々な染料が並ぶ景色が“まるで巨大なパレットのようだ”と観光客に人気なのだそう。
フェズにはいくつかのタンネリがあるようですが、私はその中でも最大規模だというタンネリ・ショワラに行ってみました。
場所は上の地図の場所です。
タンネリの見学にはトラブルが付き物らしく、勝手にタンネリまでの道案内をして高額なチップを要求されたり、見学後に高額の革製品を売りつけられたり、革製品を買わないと侮辱されたり突然見学料を要求されたり等・・・良くない噂が絶えません。
そんな話を聞いていたので、警戒心MAXでいざタンネリへ。
タンネリを見学出来るスポットは一か所ではありません。
タンネリ周辺には、タンネリを見下ろせるテラスを有するお店がいくつもあり、私はその内の一つにお邪魔して見学をさせていただきました。
店の入口で「タンネリ見ていく?フリーだよ!」と声を掛けられた時には大いに怪しみましたが、結果本当に何のトラブルにも巻き込まれず見学をさせてもらうことが出来ました。

こちらが、革製品のお店のテラスから見下ろしたタンネリ。
奥の白いエリアは石灰に鳩のフンが混ぜられた液体が溜められているそうで、ツンとした匂いが漂っています。
鳩のフンが皮を柔らかくなめしてくれるんだとか。
今の時代もっと衛生的で楽な方法がある気がしますが、700年も前から続く伝統的なやり方は大変興味深かったです。

タンネリの周辺の建物の屋根には、半端ない数のパラボラアンテナが。
多すぎて、もはやタンネリ並みの珍百景。

タンネリの見学をしているとお店の人が、「くさいでしょ?」とミントの葉をくれました。
まぁ確かに臭いけど、鼻を塞ぎたくなるほどの匂いでは無かったです。
少し前に某テレビ番組でこのタンネリが取り上げられていて、芸人さんが激臭に悶え苦しんでいましたが、あれはテレビ用のオーバーリアクションだったのでしょう。
あるいは、ただ私の鼻がいかれているのかもしれません。

店にはたくさんの革製品が並んでいました。
値段はピンからキリまであり。
なかなか動物臭が強いので、スーツケースに入れて持ち帰るとカバンの中が強烈な臭いになりそうです。

モロッコの伝統靴バブーシュも。
かなり熱心に接客されましたが、「今世界一周中だから荷物を増やせないんだ。でもこの店はとても良心的だと思うから、SNSとかでみんなにおすすめするね!」と伝えると納得してくれました。
お店の名前を聞くのを忘れたので結局誰にもおすすめは出来ていないことを、ここに詫びます。
続いては、アッタリーン・マドラサという14世紀に建てられたイスラム教の神学校へ。
場所は↑の地図の場所。
入場料は20ディルハム(300円くらい)です。

中は決して広くは無いのですが、大変美しいデザインが目を引きます。
入り組んだ路地や人々の喧騒で疲れ果てた心が、スッと鎮まるような感覚があります。

特に注目すべきは、壁面の緻密な彫刻。
これだけのものを掘るのに一体どれくらいの時間が費やされたのでしょう。
ホッと一息つける場所なので、大変おすすめです。
フェズには3泊したのですが、天気の良い日には街を一望できるという丘にも登ってみました。
名前は、メリニデスの丘。
場所は↑の地図の場所です。

丘の斜面は一面の墓。
Googleマップに導かれるまま進んだ結果、思い切り墓地のど真ん中を横切ることになってしまいました。

丘の頂上には、古い時代の遺跡。
13世紀ごろからこの地を治めていたメリニデス家の墓だそうです。

丘のてっぺんから見下ろすフェズの旧市街はなかなかの景色。
ただ、物乞いの人や自称警備員的な人がひたすらお金をせがんでくるので、あまり長居はしませんでした。

モロッコの安宿はキッチンが使えないところが多く、フェズでも基本毎日外食。
上の写真はチキンクスクス40ディルハム(650円くらい)
モロッコは米食をほとんど見かけないのですが、クスクスを食べると米を食べたい欲が多少満たされます。

そんな感じで、3泊4日のフェズの滞在中は毎日気ままに旧市街の散策を楽しみました。
街は噂に違わぬ迷宮ですが、Googleマップを見れば方角とメイン通りくらいは把握できるので、ひたすら目的の方角に歩き続ければいつかは目的地につくことが出来ます。(いつかはね。)
そもそも私は当てもなく散策を楽しんでいたので、迷うのもまた醍醐味。
道の複雑さで苦労することはほぼありませんでした。
何がそんなにうざいのか?
では、道ではなく何に苦労したかというと、それは一部の極端にウザい地元民。
「ウザいだなんて失礼な・・・」
「文化や環境の違いだろう?そういう違いを楽しむのが旅じゃないか!」
そう思いますよね?
しかし、私がフェズで出会った一部の人々のウザさは、他の街の比ではありませんでした。
エピソード①
迷宮のような路地を歩いていた時、一人の男性が声を掛けてきました。
「エクスキューズミー!道に迷ってるの?僕が案内してあげるよ!!」
フェズは迷路のような街なのでこのような声掛けをされることがとても多いです。
ノーセンキューと断っても粘り強く話しかけてくる男・・・
しかも、私が歩く1歩先を先読みするようにして歩いていくので、結果的に私がその男の後を付いて行くような形に…。
勝手にベラベラとよく分からないことを話している男を無視しながら歩いて行くと、たまたまドアが全開に開いているモスクがありました。
中では丁度礼拝が始まるところらしく、人が集まっています。
モロッコでは基本、モスクは異教徒に公開されていないため、興味が湧いてほんの出来心で中をチラ見。
すると、男が『しめた!チャンスだ!!』というように食って掛かってきました。
「このモスクは、ぼくが通っているモスクなんだ。本当はダメだけど、特別にちょっと覗かせてあげるよ!」
いやいや、そんなトラブルになりそうな話には乗っかりませんよ、、と無視して再び歩き始めようとすると男の態度が豹変。
「というか、君すでにちょっと中覗いたよね?それに、ぼく今までたくさん案内したよね??お金、払って。」
…はい、そう来ると思ってました。
でも、こっちは付きまとわれて逆に迷惑してるのに、お金を払う理由などありません。
モスクも、通りに面したドアが全開に開いてたからちょっと目線を向けただけで、中に入ろうとしたわけでもありません。
無視して立ち去ろうとするとその男は大声で騒ぎ始めました。
「みなさーん!!!そこの中国人の女はガイドに金を払おうとしない#&*@ §※野郎ですよー!(一部自主規制)
おい、逃げてんじゃねーぞ!!金払えぇぇ!!!(超大声)」
走って立ち去ったところそれ以上に追いかけてくることは無かったものの、それ以来またその男に出くわすのが怖くなり終始びくびくする羽目に。
お金目的で絡んでくる人は他の国でもたくさん出会いましたが、ここまで切れ散らかされたのは初めてで正直面食らいました。
エピソード②
同じく路地を歩いていると、また別の男が声を掛けてきました。
「エクスキューズミー!この街は迷いやすいから僕についておいでよ!」(←このパターンほんと多い)
ノーと断ったものの、しつこく付いてくる男。
ならば振り切ってやろうと、あえて道を曲がろうとすると「あー!!!そっちはちがうよ!!!!This Way!!!」などと大騒ぎ。
どうやら彼は街を案内するというよりも、どこかに私を導こうとしているようです。
私は、つい尋ねました。
「ねぇ、あなたは私をどこへ案内しようとしてるの?」
彼は、“当たり前じゃん”というような清々しさで答えました。
「マイホーム!!!」
「え??ユアホーム・・・?あんたの家???なんで??笑」
一言も喋ったこともない上に全く乗り気じゃない外国人を、行き先も言わないまま当たり前のごとく自分の家に連れ込もうとするその心理は一体どうなっているのでしょう。
付いて行ったら意外とチャイでも出してくれて仲良くなれた可能性もありますが、身ぐるみ剥がされたり詐欺に巻き込まれたりというリスクももちろん大。
こちらも、「ほんとにもう付いてこないで!」と走って振り切り終了。
エピソード③
路地の曲がり角を曲がろうとしていると2人の男が声を掛けてきました。
「エクスキューズミー!そっちは行き止まりだよ!!」
その道は既に何度も通ったことがある道。
いくら迷宮都市と言えども、何度も通ったその道が行き止まりではない事はさすがに私にも分かります。
それまで度々嫌な思いをしていたので返事もせず無視して歩いていると、男達はしつこく絡んできました。
「そっちは行き止まりだってば!!おーい??聞いてますかぁ??(ニヤニヤ)」
「あれれー、、英語分かんないのかなー?(ニヤニヤ)」
「(私の顔面を覗き込みながら)おーい?耳聞こえないのぉ??ニーハオ?ニーハオ???
ギャハハハハ!!」
彼らに関しては、お金や詐欺目当てですらなく完全に人をからかって面白がっているだけ。
イライラしながらも、“ここまで民度が低いと逆にかわいそうだわ…”と自分に言い聞かせつつその場を後にして終了。
エピソード④
メリニデスの丘から旧市街に戻ろうと坂道を下っている時のこと。
坂道の下の空き地にたむろしている5~6人ほどの少年たちがこちらに向かって叫んできました。
「ヘーイ!!!チンチョン!!チンチョンチャン!!!!」
日本国内にいると聞くことのないこの言葉は、黄色人種を差別するワードであり、海外では割と耳にすることがあります。
あー、またか。
そう思って彼らに目を向けると、なんと彼らはニヤニヤしながら全員でこちらに向かって中指を突き立てているではありませんか。
これには、今まで堪えてたものが抑えきれなくなり感情が大爆発!
後先も考えぬまま一気に彼ら目掛けて坂を駆け降ります。
相手は小学校高学年か中学生ぐらいのグループ。
子供とは言えども、全員で掛かってこられたら私など一溜りもないでしょう。
でも、ただからかわれて終わりには出来ない!
彼らは、きっとこの街の腐った大人たちの在り様を見てきたのだろう。
筋が通らないやり方で金をむしり取ろうとしたり、観光客をおもちゃにしてからかったり、そんな背中を見て育った彼らもまた、そんな大人になりつつある。
それは、彼らが悪いのではなく、“それはいけないことだ”と教えなかった社会のせいだ。
誰も教えないなら私が教えてやる!!
自分がされて嫌なことは人にするもんじゃない!!
国や肌の色や宗教が違っても、人をからかっていい理由なんてない!!!!!!!
しかし、私が坂を駆け降りた頃には彼らはどこかにいなくなっていました。
頭を冷やしてから考えれば、対面してボコボコにされなくて良かったのかもしれませんが、私の心はズタボロです。
これらのエピソードの他にも、ご飯を食べれば会計を多めに言われたり、水を買っただけで料金を上乗せされたり、
道を歩けば無数の人が、ヘイ!エクスキューズミー!マダム!!シスター!!!マイフレンド!!!
って、、、うるさーい!!!私は断じてあんたらのシスターでもフレンドでもないわっ!!!!
もちろん、街の人全員がそうなのかと言えばそんなことはありません。
ぼらずに温かいサービスで迎えてくれた店の人もいたし、見学させてもらったタンネリの人もとても親切でした。
でも、体感的に、ウザい人の割合は他の街と比べて群を抜いていました。
ここまで書くと、まるでフェズがやばい街のように思えるかもしれません。
しかし、あくまでもこれは私の経験談であり、フェズという街自体やモロッコの方たちを批判する意図はありません。
現に、後日出会った日本人の方は「ガイドと行動すれば変な人に絡まれることは一切なかったし、街の歴史や景色も面白くてモロッコではフェズが一番面白かった!!」と言っていました。
フェズは見どころ盛りだくさんの素晴らしい街であるのもまた事実。
興味のある方は、ぜひご自身の目で確かめに行ってみてはいかがでしょうか。
私は、もうフェズはお腹いっぱいかなw
そんな感じで、ほろ苦い思いをしたフェズでの記録はこれにて終了。
次回は、“青い街”として有名なシャフ・シャウエンへと向かっていきます。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。
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