【ラオス⑥】ルアンパパーンからスローボートでタイ国境へ

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《2023.8.24》
居心地の良かったルアンパパーンを離れ、再びタイを目指します。
事前に町のトラベルオフィスで購入したチケットは、宿へのお迎え付きで600000キープ(4500円)でした。

朝7時に来ると言っていた迎えは7時40分に来ました。私の中で、『ラオス人=時間にルーズ』のイメージが確定いたしました。

船の乗り場に到着です。
船も船着き場も手作り感満載で今にも沈みそう風情があります。

いざ乗船。
1日10時間×2日間の船旅のスタートです。

船内の座席は廃車のシートを使用しているようです。
破れて中のスポンジが出ていたり、食べ物のカスやら得体のしれないシミやらがたくさんついてますが、思ったよりは快適そうです。
シートは自由席なので、一番後ろの席に陣取りいざ出発です。

出航してまもなく、前に座っていたラオス人青年が「見てみて!」と声を掛けてきたので見てみると、進行方向左手に洞窟が見えました。
中にはたくさんの仏像があるようです。
彼によると、有名な観光地になっている“パクオー洞窟”という洞窟だそうです。嬉しそうに教えてくれる姿がとてもかわいらしかったです。

一瞬洞窟が見えたあとは、景色はほぼ永遠に変わりません。

見えるのはずっと、川・山・時々畑です。

先ほどの青年が、「これ、日本のお菓子でしょ?」とワサビ味の豆をくれました。
なかなかしっかりワサビが効いてて鼻にツンときます。
彼は他の乗客にも気前よく豆をふるまい、船の持ち主ご一家の1歳くらいの女の子にも豆を食べさせ、何の警戒心も無く豆を口に入れた彼女はみるみる顔を歪めて号泣していました。

号泣してそのままねんね。
お父さんは船の操縦、お母さんはチケットの確認や雑用で船に乗っているので、この子もずっと船の中で暮らしているようです。
ノーパンらしく、この後何度もおもらししてお着換えしていましたが…シミだらけのシートってもしかして…そういうことでしょうか。考えないようにしよう…

この船は、主にメコン川沿いの小さな集落に住む人たちがルアンパパーンに買い出しなどに行く生活の足として使われているようです。
船には大量の日用品や食べ物を持ったラオスの人たちが乗っていて、中にはカゴに入った生きたままの鶏を持っている人なんかもいました。
船は途中何度も岸に接岸するのですが、ボートが来るのが見えると「物資が来たぞ!」と言わんばかりに坂を駆け下りてボートに走ってくる集落の人たちの姿に地元の生活の様子が垣間見えて、大変面白かったです。

さて、船は1日10時間。もちろんWifiなんてなく、全くやることがありません。
後ろの席の人はスマホでタイタニックを視聴していました。このぼろい船でその映画のチョイスはどういう心境なんでしょうか。
昼寝したりボケっとしたりまた昼寝したり…もう午前なんだか午後なんだかもよく分からなくなってきたころ、船は中間地点のパークベン村に到着しました。

暗い中の夜の走行は不可能ですので、今日はこちらに1泊です。

村は十分に歩いて端から端まで行ける広さですが、予約していたゲストハウスのオーナーさんが船着き場まで迎えに来てくれていました。
同じ船に乗っていた欧米人女性2名も同じ宿に行くというので、一緒に向かいます。

今日の船に乗っていた外国人は私と彼女たち2人だけでした。
1人は、乗船中積極的に子どもと遊んだり地元の人に話しかけたりするコミュニケーション能力抜群のキュート系美女。
もう1人は、10時間ずっと読書をしたり景色を眺めたりと一人静かに過ごしていたものの、雨が降ってくるといち早く他の乗客の席の分まで雨除けシートを降ろす思いやりのあるクール系美女。

2人とも高身長のモデル体型で、乗船中ずっとよだれを垂らしながら居眠りしたり雨が降ってきたら自分の荷物だけ濡れないように移動させていた私とは見た目も中身も大違いです。

泊ったのはこちら。Villamekong Gesthouse

宿に着くとオーナーさんが言いました。

「ドミトリーは残り2ベッドしか空いていないんだ。でも君(私)には個室を用意してあるから!ちょっと値段上がるけど、大丈夫だよね?」

え?なぜ事前に安いドミトリーを予約していた私は個室に送られ、予約をしていなかった彼女たちはドミトリーに入れるの…?
オーナーさんに理由を聞いてみても、「君へのスペシャルだよ!」という謎な理由。

彼女たちも私に気を使って「事前に予約してたならあなたが優先よ!」と言ってくれましたが、差額を聞いてみたら300円しか変わらなかったので、“300円で専用シャワールーム付の個室に移れるなら…”と了承しました。

チェックイン後、ドミトリールームを覗いてみると、そこにはガタイの良い20人近くの欧米人。(アジア人ゼロ)

あー、、だから私だけ個室に勧められたのか。この中に私がいたら完全に浮くもんね…。オーナーさんも「君はあの部屋じゃ浮いちゃうから個室に泊りなよ!」とは言えないわな。

宿にはメコン川が一望できるレストランがあり、夜はそこでビアラオを。

一人でちびちび飲んでいると、例のドミトリールームからチーム欧米人がワーッと出てきて隣のテーブルに陣取りパーティーが始まりました。一緒のボートだった美女二人も既に溶け込んでいます。

もしベッドが空いていて私もドミトリーに泊っていたら、私もあの輪の中にいたのでしょうか。
それとも欧米人の圧倒的なコミュ力にびびり倒して部屋の隅でブルブルしていたのでしょうか。

なんだか居ずらくなり、ビールとつまみを早々に空にして部屋に戻りました。

が、まだ食べたりなかったので近くの食堂に移動して一人静かにチャーハンを食べました。

…美味しかったです。

泊った部屋はエアコンこそ無いものの広くて快適でした。
1泊100000ルピー(750円)※ドミトリーなら450円くらいで、レストランもボリュームがあって美味しく景色も良いので大変おすすめできる宿です。


《2023.8.25》
今日も昨日に引き続き、10時間の船旅に挑みます。

昨日とは違う船ですが、クオリティーは似たり寄ったりです。

宿で買ったサンドイッチをいただきます。
バナナの皮に包まれてるのがなんか良い感じです。
挟まってたレタスにボールペンで何か書いてありましたが、大変美味しくいただきました。

2日目も景色は1日目と全く変わりません。
たまに川辺にヤギがいたり牛がいたりします。
漁業をしてる人も時々見かけます。
景色を見ながらただただぼーっと10時間。スマホからも離れてこんなに何もせず時を過ごすのは久しぶりです。

2日目は1日目よりも時が経つのが早く感じました。
1日目はスマホも使えずただただ景色をみたりしながら時を過ごすことがある意味苦痛だったのですが、2日目はそれにある程度慣れたのかもしれません。

ラオスの国境の町フアイサーイの船着き場に到着です。
厳密には、船着き場は川の増水で水没しているとのことで船着き場に続く道路(水没中)に無理やり接岸して降ろされました。

時間は18時を過ぎ既に薄暗くなりつつありますが、昨日から同じ船に乗っている美女2人もこのままタイに入国するというので一緒に行くことになりました。
心強いバディーを得て、無事タイに入国。
フアイサーイからタイの国境の町ノンカーイへの入国の詳細は別記事にまとめますので、興味のある方はぜひご覧いただければと思います。

タイへの入国は大変スムーズでしたが、ヨーロピアンのクール美女はイミグレで揉めたらしく、何かの手数料でそれなりに高額なお金を払わざる得なかったようです。
とても殺気立った状態でイミグレから出てきた彼女は、待っていた私とキュート系美女をスルーして
「余計なお金使っちゃったから市内まで歩いてくわ!」と雨の中数キロ離れた市内に歩こうとしていましたが、キュート系美女がすかさずなだめてくれました。

市内までのタクシーの中で、キュート系美女がオレオをくれました。
剥がして食べようとしたクール系美女は真ん中のクリームを落としてしまい、「クリームがないオレオなんて、チーズが無いチーズバーガーみたいなものだわ!」と嘆いていました。
欧米か!と突っ込みたいところですが、彼女はまごうことなき欧米です。
この旅初めての他の旅人との交流に、心安らぐひと時でした。
別々の宿にチェックインするため、彼女たちとはここでお別れ。

夜も遅く町の食堂は概ねしまっていたので開いていた小さなスーパーで夕食を買ったところ、店員さんが売り物のスプーンとフォークをタダでくれました。タイ人のこういうところ、大好きです。
宿にチェックインし、明日バスに乗ってバンコクへ戻ります。

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