《2023.11.17》
オイルマネーで潤うお金持ちの国の印象が強いアブダビ。
観光地も、『フェラーリをテーマにした遊園地』や『贅を尽くした大統領官邸』など、裕福さを象徴するような場所が多めです。
しかし、私にはそれらの観光地に惜しみなく入場料を払うような余裕はありません。
そんな中、朗報。
アブダビには、世界最大級かつ世界一豪華で美しいと言われるモスクがあり、なんとそこは入場料が無料だというのです。
その名も、シェイク・ザイード・グランド・モスク。
シェイク・ザイード・グランド・モスクとは
UAE建国の父、ザイード・ビン=スルターン・アール=ナヒヤーンにより、10年もの歳月と500億円以上の費用を投じて建設されたグランド・モスク。白亜に光り輝くその外観やスワロフスキー製のシャンデリア、世界一大きいペルシャ絨毯などが見どころ。内部はイスラム教徒でなくても見学可能。
そんなすごい場所が無料だなんて…これは行かないわけにはいきません!
入場には無料で申し込めるチケットが必要なようです。
現地のカウンターは大変混み合うようなので、前日にオンラインでチケットの予約を行い、いざ出発。
(チケットの予約はこちらの公式HPから可能です。)
アブダビの街は広く、徒歩での観光はほぼ不可能。
シェイク・ザイード・グランド・モスクにも市内バスに乗って参ります。
アブダビのバスはGoogleマップでの検索がかなりあてになります。(インドやウズベキスタンではGoogleマップは全然あてにならなかった)
ルートや番号はもちろんのこと、時間までかなり正確に分かるので簡単に利用することが可能です。
乗車賃は一回2ディルハム(約82円)。安…!
現金やクレジットカード払いは出来ず、Hafilatカード(アブダビのSuica)でのみ支払い可能です。
バスの中は、前方が女性席、後方が男性席に分かれています。
女性席がガラ空きでも決して女性席には座ろうとしない男性陣のみなさん。秩序が保たれています。
さて、バスを降りると、噂の超豪華モスクが見えました!
遠くからでも分かるその巨大さと煌びやかさ。
早速入場!といきたいところですが、あまりにも広くてどこから入るのかが分からず…。
セキュリティーの人を見つけて訪ねたところ、モスクへの入り口は、バス停留所横のドーム型の建物(下の写真参照)から行けるとのことでした。
このドーム型の建物、バスを降りた場所のすぐ近くにあったのにすっかりスルーしていました。
おかげでなかなかのタイムロス。
チケットは時間指定があるので、急いで入場口に向かいます。
ドームの地下はちょっとしたショッピングモールのようになっていました。
このショッピングモールを進んだところにモスクの入場ゲートがあります。
途中には、女性の民族衣装であるアバヤを売っているお店もありました。
モスク内では服装に関するルールがかなり厳格に決められているため、ここで衣装を購入する人もいるようです。
服装規定については以下の通り。
男性はよほど足や腕を露出していない限り大丈夫そう。(ドクロ柄が禁止なのかは不明)
しかし、女性はかなり厳しめ。
・腕や足はもちろん露出禁止
・頭および髪の毛は覆って隠さなければいけない
・シースルー素材禁止
・ロングスカートでもスリット禁止
・長袖長ズボンでも、体のラインが分かるぴったりした服は禁止
…細かい!!!!
ズボンや長袖はゆったり目のものを着れば良いとして、問題は頭です。
2023年11月現在、スカーフなどの貸し出しは行っておらず、自前でどうにかするしかありません。(コロナ前は無料貸し出しがあったらしい)
このモスクの入場の為だけにわざわざスカーフやアバヤを購入するなんて、なんかもったいない…。
そこで、節約旅人の私が講じた策は…
じゃーん。。。
ユニクロのエアリズムパーカーのフードをすっぽりかぶっちゃう作戦。
髪の毛がはみ出してこないように紐をギュッと絞って、前髪もフードの中へ収納。完璧!!
しかしこの服装は規定を満たしてはいるものの、不審者オーラがとどまるところを知らず溢れ出ていました。
“え、なんか変な人がいる…”と思った人が鏡に映った自分だった時は、少々自分で自分に引きました。
周りの女性はどのような出で立ちだったかというと、その多くはスカーフやアバヤを身に着けていました。
観光の記念なのか、イスラム教徒以外でアバヤを着ている人も多く見受けられました。
しかし、ごく少数ですが私と同様にフードをかぶって対応している人もいました。(ほんと2~3人くらいだけど)
ちなみに、髪の毛も見えてはいけないと思っていましたが実際にはそこまで厳格なものではないようです。
イスラム教徒以外の観光客は頭を簡単に覆う程度で、髪の毛まで隠している観光客は私くらいでした。
衣服についても結構ぴったりしたスキニーパンツなどを履いてる人もいて、そこまで厳しくはないようでした。
なので、長袖長ズボンを着用し、頭を隠せば問題なく入場できると考えて良さそうです。
そんなこんなで、いざ入場!!
まずはじめに目に飛び込んでくるのは、柱がずらりと並んだ回廊。
柱には、色んな色の石をはめ込んで描かれた美しい花々。
このモスクには1000本以上の柱があるそうですが、一本一本にこの細工。凄すぎでは?
回廊から見たモスク。
大きさもさることながら、驚くのはその白さ。
この白い部分は全て大理石なんだそうです。
インドのタージマハルも白かったですが、こっちはより新しい分、まぶしい程の白さです。
回廊を抜けると、いよいよ建物の中へ入っていきます。
ここで再度チケットのチェックがありました。
かなり混んでいる為、それなりに並んでいざ入場。
入るや否や、豪華なシャンデリアがお出迎えしてくれます。
ほー、なかなか豪華!!
…しかし、驚くのはまだ早かった。
奥の部屋はもっとすごいことになっていました。
どういうことかというと…
ほれ、この通り!
写真じゃその迫力がイマイチ伝わりませんが、奥が見えないほどの広い部屋に何個もぶら下がるスワロフスキー製の超豪華シャンデリア。そのお値段なんと7億円!
ひゃー、一粒でもいいのでください。
床には、一面にペルシャ絨毯が敷かれています。
なんとこれ、世界一大きいペルシャ絨毯なんだとか。
これが継ぎ目なしの一枚の絨毯だなんて信じられますか?
そのお値段まさかの9億円…!
観光客が入れるエリアは限られており、流れるように進まなければ大渋滞を起こす為、豪華絢爛な室内を見学できるのはほんの一瞬。
もっとじっくり見たかった…!
最後に、回廊をもう一回り。
正面から見たモスクは完全なシンメトリー。
外から見た回廊もまた美しい。
550億円が掛かっていると聞いて、なんとなくギラギラで金ぴかな建物を想像していたのですが、この建物にはとても品があります。
宗教施設にこれだけの資産を投じることには賛否両論があるらしく、“イスラム教の教えに反しているのではないか?”という声も多いようです。
しかし、この建築物がこれだけ有名になり無料で万人に解放されていることによって、イスラム教や、それをを象徴する“モスク”という場所を知るきっかけになった人は多いと思います。
世界では宗教の違いが争いの種となることも少なくありませんが、この場所が宗教の垣根を超えてこれだけ皆に関心を持たれる場所になっているというのは良いことなのではないかなぁ…と、そんなことを考えながらモスクを後にしました。
余談ですが、このモスクは儀式や礼拝でも使用される現役バリバリのモスクです。
その為、毎週金曜日は一般への公開時間がかなり短めになるのでご注意を!
モスク見学のあとは、併設のショッピングモールをうろうろ。
何か食べようかと思っていたところ、カナダのファストフード店の代表格であるTim Hortonsを発見!!
カナダでよく行ったのを思い出して懐かしくなり、吸い込まれるように入店。
オーダーしたのはスモークチキンラップ。
お会計をもらってびっくり。
具のレタス、キュウリ、玉ねぎ、トマトそれぞれ2AED。(約83円)
いやいや、具…別料金?そんなことどこにも書いてなかったのに。
入ってるんだか入ってないんだか分からないくらいのキュウリやら玉ねぎにそれぞれ100円近く取るの⁉
マックで同じことやったら、暴動起きますよ。
結局、14AEDだと思って注文した細くて小さなラップが22AED。(約903円)
あまりに小さくてちっともおなかいっぱいにならず…。
アブダビで外食するときは、もっと慎重になろう…と心に誓いました。
さて、アブダビには、無料で楽しめるスポットが他にもまだまだあります!
次回は、それらを一気に巡っていきたいと思います。
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