【アルメニア③】エチミアジン観光とロンギヌスの槍

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《2023.11.24》
アルメニア3日目です。
本日は、貴重な世界遺産がある町として知られる“エチミアジン”の観光に行ってみたいと思います。

以下にエチミアジンの説明を少々。

エチミアジンとは

エチミアジンは、アルメニアにある同国第四の都市。
アルメニア使徒教会の長のカトリコスが居るため、その総本山として知られる。
エチミアジン大聖堂と教会群ならびにズヴァルトノツの考古遺跡はキリスト教の原点とも言われており、世界遺産に登録されている。

アルメニアの歴史を語る上で外せない、重要な都市のようです。
早速行ってみたいと思います。

エチミアジンは、首都エレバンから20㎞ほどの距離。
複数名いればタクシーでもそこまで高額ではないかもしれませんが、マルシュルートカ(乗り合いミニバス)に乗ればさらに安く行くことが可能です。

エチミアジン行のマルシュルートカは、Kilikia Bus Stationという場所から出ています。

一応ターミナル的な建物はありますが、窓口で決まった時間のチケットを買うなどというプロセスはありません。
その辺に無数に停まっているいるミニバスの中からエチミアジン行を見つけて乗り込むのみ。
一応203番がエチミアジン行のようですが、それ以外にもいくつか行くバスがあるようです。
運転手さんに「エチミアジン?」と聞くのが一番確実。

乗車したバスは割と混んでいて、席は空いていませんでした。
まぁでも30分弱の道のりなので、立ち乗りでもそんなにきついことはありませんでした。
乗車賃は片道300ドラム(約120円)。

バスは、世界遺産のエチミアジン大聖堂の割と近くで停まりました。

エチミアジン大聖堂は、割と広大な敷地の中にあります。
現代アートのようなメインゲートを抜けて、敷地の中へと入っていきます。

敷地内には塔のようなスタイリッシュな建物も。近年建てられた教会だそうです。

他にも、敷地内には教会やら学校やら宿舎やら色々あるのですが、とりあえず奥に進んでいきます。

すると、、、

見えてきました。

世界遺産のエチミアジン大聖堂です。

このエチミアジン大聖堂は、紀元303年に初めて建設された世界最古の大聖堂であり、後世の大聖堂建設に大きな影響を与えたのだそうです。(現存しているのは1441年に再建されたもの)

てっきり中に入れるものと思っていたのですが、こちらなんと修復工事中でした。
修復工事は2022年までの予定と聞いていたのですが…2023年も終わろうとしているのにまだ工事が終わっていないなんて誤算です。
7年くらい前に書かれた他の方のブログでも修復中でしたが、一体いつまで修復するつもりですか。

エチミアジン大聖堂の向かいには、キリスト教関係の貴重な物が保管されている宝物庫があります。

入場チケットは1500ドラム(約610円)。

自由に見て回るのではなく、職員付き添いのもとで見学するスタイル。
宝物庫は、位の高い現役の聖職者が居住する宮殿スペースの中にあるらしく、むやみにうろつくことは禁止されているようです。
宝物庫以外での写真撮影も禁止です。

さて、この宝物庫には世界的に有名なあるものが収められています。

まず一つ目は、イエス・キリストが十字架に架けられた際にその脇腹に刺されたと言われるロンギヌスの槍。
そしてもう一つは、ノアの方舟の破片。

そんな伝説の中にしか無さそうなものが実在するのでしょうか。
早速中に入ってみたいと思います。

宝物庫の中は意外とこじんまりしていました。
上の写真に写っているのがその全てです。

はい、まずこちらがロンギヌスの槍です。
イエス・キリストが磔にされた際に、彼が絶命したかどうかを確かめるためにその脇腹に刺されたと言われる槍で、“ロンギヌス”は槍を刺した兵士の名前だそうです。
彼は白内障で視力が低下していましたそうですが、槍を刺した際に浴びたイエス様の返り血が目に入ったことにより視力が回復したんだそうで。いや、そんなことあるわけがn…(自粛)
逸話によると、この槍は12使徒のひとりがアルメニアに持ち込み、洞窟に隠したものだとか。
世界で一番早くキリスト教を国教と定めたアルメニアなら、絶対無いとも言い切れない話です。

本物かどうかは置いといて、現物からはそこそこのオーラが漂っていました。
色々と物議を醸しだしているとはいえ、この槍が何百年も人々から崇められてきたことは事実に間違いないのです。

しかし、余計なことを言うようですがこの槍、先っぽかなり丸いですよね。これじゃあ実際には刺すことはできn…(再び自粛)

続きまして、こちらがノアの方舟の破片と言われているのものです。
何の解説も添えられていないので定かではありませんが、おそらく十字架の後ろにある木片らしきものがそれだと思われます。

エチミアジンの近くには、旧約聖書でノアの方舟が漂着したとされるアララト山がそびえています。
おそらく、大昔にその山に登った人が偶然それっぽい木片を発見し、「これ、絶対そうじゃん!」となったものと思われます。

私個人はこれが本物である可能性は限りなく低いと思っておりますが、それを大事に扱ってきた人々の信仰心は決して偽物ではないと思うので、もうそれで良いのではないでしょうか。
宗教も神様もノアの方舟の破片も、信じるか信じないかはその人の自由なのです。

まぁ、なので私は信じない…。

宝物庫には他にも貴重そうなあれこれが保管されていましたが、正直何がなんだかよく分かりませんでした。

エチミアジン大聖堂のあとは、歩いて30分ほどのところにある聖フリプシメ教会に行ってみました。
紀元618年に建てられた、世界で最も古い時期の教会の一つでこちらも世界遺産です。
入場料等はかからず、自由に入ることができます。

決して大きな教会ではないのですが、ここに入った時には思わず息をのみました。
室内には壁画や装飾はほとんどなくとてもシンプルなつくりなのですが、重みのある厳かな雰囲気が建物全体に広がっています。

皆、とても熱心に祈りを捧げています。
紀元301年からキリスト教を国教としているだけあり、アルメニアの人たちの信仰心は大変厚いようです。

奥の小部屋には棺が置かれていました。
この棺は、この教会の名前にもなっているフリプシメさんという修道女のものだそうです。
フリプシメさんは、紀元290年ごろ、ローマ帝国から遥々アルメニアに辿り着いたものの、アルメニア国王からの求愛を断ったために拷問の末に殺害されてしまったんだそうです。
殺されてしまった理由が、異教徒だからとかではなく失恋の腹いせとは…。
いつの時代も恋愛感情のもつれは恐ろしいものです。

この教会は、彼女の遺体が埋葬されたといわれる場所に建てられたんだそうで、すなわちこの棺の中に実際のご遺体はないものと思われます。

エチミアジンには他にも歴史ある教会や遺跡があるのですが、すでに満足したので帰路につくことにします。

旧ソ連感のある団地と団地の間には、どこも洗濯物が整然と干されています。

どのご家庭も、干し方がめちゃくちゃ几帳面です。
これがアルメニア流なのでしょうか。大雑把な人はいないのでしょうか?
アルメニアには嫁げる気がしません。

エレバンに戻るバスは上の地図の辺りから出ていました。
無事に乗り込み、これにて本日の観光は終了。
エレバンからの距離感もちょうどよく、とても良い日帰り観光でした。

次回は、アルメニアで一番有名と言っても過言ではない世界遺産ゲガルド修道院に行ってみたいと思います。

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コメント

  1. ウタコ より:

    あの洗濯物はどうやって取り込むのでしょう?

    • SACHIE より:

      それ私も謎だったんですよね。
      おそらくハンドルか何かついていて巻き取って手繰り寄せられるようになっているとか、そんな感じじゃないかと思うのですが。

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