《2024.1.23-24》
首都プラハから、『世界一美しい街』と称されるチェスキークルムロフへ行ってみたいと思います!
この手のキャッチフレーズは、いざ行ってみると拍子抜けすることも多いのですが、今回はどうでしょうか?
わくわく。
プラハからチェスキークロムロフへ
首都プラハからチェスキークルムロフへは、前回プラハに移動した時と同様REGIO JETを使いました。
但し、今回は電車ではなくバス。
公式サイトでは、なぜかクレジットカードがはねられてしまい決済できなかったので、チケットはプラハ到着時にプラハ駅のREGIO JETのオフィスであらかじめ購入しておきました。

片道2時間40分の道のりで、お値段は9ユーロもしくは230コルナ(1400円くらい)。
チェコの街を発着地とする移動は、REGIO JETが手頃な値段で本数も多くおすすめ!
ローシーズンだからか空席が多く、2席使えて快適に移動できました◎
チェスキークロムロフの宿
チェスキークルムロフで宿泊したのは、ホステルマーリン。
6人部屋のドミトリーでお値段1泊18ユーロ。
チェスキークルムロフはとても小さな町なので、都会のような大型ホステルがない分、宿泊料はプラハより割高です。
到着時、ドミトリーでは先客のヨーロピアンのおじさんが大いびきをかいて爆睡していました。
スタッフ曰く、今晩の宿泊者は私とそのおじさんの二人きりとのこと。
“えー、マジか。”と思い、ダメ元で「同室の男性、すごくいびきをかくみたいで…。それに、夜通し男性と部屋に二人っきりって何となく不安でぇ……他の部屋に移動って無理ですか?」と相談してみたところ、スタッフのお兄さんはあっさりと追加料金なしで私をトイレ・シャワー付きの個室に移動させてくれました。

なんと綺麗なお部屋!タオルとアメニティまで付いています。
男女混合ドミトリーを予約しておきながら非常識なリクエストをした私に、この神対応。
なんて良い宿なのでしょう。
スタッフのおにいさん、内心「あんたみたいなおばさん、密室で二人きりになったって誰も興味持たねーよ」くらいに思ってたかな…。
でも、結果一泊18ユーロでこんな素敵な個室に泊まれることになり、とってもハッピーです。
チェスキークロムロフ観光
チェスキークルムロフは13世紀頃に築かれた町だそうです。
その後、16世紀頃にはほぼ現在の姿となり、繁栄を極めました。
しかし、主要な鉄道網から外れた町は、20世紀の産業革命から取り残され徐々に衰退。
その上、元々ドイツ系住民が多かったことから第2次世界大戦中はドイツに占領されてしまいます。
終戦後、ドイツの敗戦に伴い大勢いたドイツ系住民は町を追われ、住居の多くは廃墟化し、町は荒廃してしまいました。
しかしそのおかげで、町は時が止まったまま時代の中に取り残され、中世の町の姿を今に伝えるきっかけとなったそうです。
近年になってから町は修復が進み、世界遺産にも登録されました。
そして、その美しい町並みは評判を呼び、今では“世界一美しい町”との異名を誇るほどになったのです。
さて、町は本当にそのネーミングに見合った美しさなのでしょうか?
プラハから到着したバスを降り、旧市街地へと向かいます。
その道中の景色が、こちら!!

おぉ!!たしかに美しい!!
家々のオレンジ色の屋根と聳える城が、良い味を出しています!
宿に荷物を置いて早速町歩きに出かけます。

旧市街は、どの路地を曲がってもインスタ映えパラダイスです。
そのため、町中の至る所に『可愛い町と可愛い私』的な写真の撮影に励むアジア人観光客が溢れています。
(欧米人観光客も多いけど、彼らはそこまで写真に熱心ではない)
アジア人旅行者で一番多いのはおそらく韓国人で、次に中国人。日本人は滞在中一人も見かけませんでした。
円安だからかな。
なんだか、日本が経済的に弱者になっているのを見せられているようでちょっぴり切なさを感じます。

こちらは、スヴォルノスティ広場。
広場の周りにはこじゃれたカフェやレストランがずらりと並んでいます。

それにしても本当に映える街です。
まるで絵葉書みたいな景色があっちにもこっちにもあるので、中々歩を進めることが出来ません。
さて、これまでの写真を見て違和感を感じた方がいるかどうかは分かりませんが、チェスキークルムロフの建物の壁にはある特徴があります。
それは、だまし絵。
一見、レンガや石づくりに見える建物の壁は、そのほとんどが絵によるものなのです。

近くで見るとこんな感じ。

さらに近くで見るとこんな感じです。
よく見ると、描かれているのではなく、漆喰を削り取って模様を作っていることが分かります。
これは、ズグラッフィート装飾という中世のヨーロッパで流行した技法なんだとか。
今でもこの技法が見られる町は、世界でもそう多くないのだそうです。
さて、町のシンボルであるチェスキークルムロフ城にも行ってみましょう!
城は、旧市街から川を渡ったところにあります。

町の規模には不釣り合いなほどの巨大な城!
チェスキークルムロフは長年の歴史の中で度々当主が入れ替わり、その都度城は様々な建築様式で増築されていったのだそうです。

古代ローマを思わせるアーチ状のデザイン。
城の中には劇場や博物館などがあるそうですが、残念ながら冬期は閉館とのこと。
しかし、その敷地の中は無料で散策することが可能です。

城の建物の壁にも、びっしりとだまし絵。
レンガの壁や彫刻だけでなく、ドアや窓までだまし絵で描かれています。
え?ドアや窓もだまし絵?超完成度高くない?!と思った方、だまされないでください。
上の写真に写っているドアや窓のほとんどは本物です。
でも、一か所だけだまし絵の窓があるの、分かるかな??

町のどこからでも見える巨大な塔。
前情報では、この塔の近くでマスコットの熊が飼育されており、見ることができるとのことだったのですが、いくら歩き回っても結局それがどこなのかよく分かりませんでした。
冬期だから熊もどこか屋内に移動させられてたのかも。
まぁ北海道出身の私としては、熊くらいでテンション上がったりしないし、見れなくてもどうってことありませんけどね!(←ただの強がり)

城から見たチェスキークルムロフの町。

夜のチェスキークルムロフ城。
ライトアップが素敵です。
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余談ですが、チェコでは一度も外食をしませんでした。
ヨーロッパの中では物価の安い国と言われているチェコですが、レストランでの食事は庶民的な店でも一食1500円以上と、日本と比べると割高な印象です。

定番の自炊メニューはパスタ。
具はオイルサーディーン(缶詰)と玉ねぎです。
安宿の共用キッチンには食用油が置いていないことが多いのですが、そんな時はオイルサーディーンのオイルで具材を炒めると油をいちいち買わなくて済みます。
オイルサーディーンは安価だし、おいしいし、何にでも合うし、多分栄養もあるオールマイティ食材なのです。
ヨーロッパはサラミやハムなども比較的安価なので、よくビールのお供やサンドイッチの具材としてお世話になりました。
あと、チェコといえば欠かせないのがビール。
チェコは国民一人当たりのビールの消費量30年連続世界第一位という偉業を成し遂げた、ビール大国なのです。
スーパーのビールコーナーには多種多様なビールが並び、値段もロング缶で200円以下とお安く、毎晩の晩酌が楽しみの一つでした。
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チェスキークルムロフ2日目。
引き続き街歩きをしていきます。
まずは、旧市街の中心にある聖ヴィート教会。

内装は感動するほどのものではありませんが、1400年ごろに建てられた歴史あるものだそうです。
無料で入れるのはありがたい。
町の中にはこじんまりとした古めかしい博物館もありました。

場所は、下の地図の通り。
入場料無料だというので入ってみます。

中には、近代産業で使われたアンティークな品々が展示されていました。

よく見ると、日本製のものと思われるお菓子か何かの缶も展示されていました。
“Picking Shell Negishi Yokohama”と表記があります。
おそらく、戦前に作られた外国人用の土産物か何かだと思われますが、どのような経緯で遠い日本からチェコのこの小さな町に辿り着いたのでしょう。ロマンを感じます。
チェスキークルムロフにはビールの醸造所もあるというので、もちろんそちらも行ってみることに。

ビールの看板にテンションあげあげ。
しかし、残念ながら、醸造所自体は冬だからなのか門が閉まっており、見学することができませんでした。

醸造所の隣にあるバーは営業しているようなので、そちらで一杯やることにします。
醸造所は観光地なのでバーにも観光客がいると思い込んでいたのですが、店内は地元の飲んだくれのおじさん達しかいませんでした。
カウンターの強面のマスターに勇気を出して注文をします。
私 :「ビールを1杯ください…。」
マスター:「どの?」
私 :「おすすめありますか…?」
マスター:「全部。」
私 :「じゃあこのメニューの一番上のを…。」
マスター:(無言でビールを注ぎ、カウンターにドン)
ねぇ、怖いよ^^
クールな接客にも程があるw

ビビりながらたのんだビールは、しっかりとしたキレとコクがあり大変美味でした。
しっかりと苦みもあるので、ビールがあまり得意でない人には飲みにくい味かもしれませんが。
1杯55コルナ(約350円)。
タップから注がれた生ビールなのにお値段も手ごろで、ついついガブ飲みしていましました。
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以上でチェスキークルムロフ観光は終了!
大変美しく、散策が楽しい町でした!
ただし、世界一かと問われると…どうかな。
せめて、『チェコで一番』くらいにしといた方が良い気が。
というか、チェコにはプラハという超絶美しい首都があるので、『チェコで一番』というのも言い過ぎかも・・・。
というか、人それぞれ感性も違うのに、“世界一”だなんて誰基準で決めたの?
まぁ、ナンバーワンかどうかに関わらず、この町が美しいということは間違いありません。
全ての町は、もともと特別なオンリーワンなのです。
チェコに行くなら、足を運んでみることをぜひおすすめいたします!
但し、とても小さな町なので、2泊は長すぎて少々時間を持て余しました。
プラハから日帰りか、1泊くらいでも十分楽しめると思います。
次回は、チェコを離れ、隣国オーストリアのウィーンへと移動していきます。
本日も、お読みいただきありがとうございました。
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