【マルタ③】古都イムディーナ観光へ

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《2024.2.20》

マルタ共和国3日目は、イムディーナ(Mdina)という街へ行ってみたいと思います。

イムディーナは、16世紀頃までマルタの首都だった街です。
首都がバレッタに遷都したあとは人口が減ってしまい、現在は『静寂の町』と言われるほど静まりかえっているのだとか。

宿泊しているセントジュリアンズからはバスを途中で乗り換えて1時間程の道のりです。

ラバト

イムディーナ最寄りのバス停に到着。

ではさっそくイムディーナへ・・・と行きたいところですが、まずはその隣のラバト(Rabat)という町から散策していきたいと思います。
隣町と聞くとなんだか距離があるように感じますが、両者は城壁を挟んで隣り合っているので感覚的には同じ町のようなかんじです。

こちらはラバトの住宅街。
マルタはどこにいっても白っぽい石灰岩で作った家とカラフルな出窓が特徴的でとても映えます。

ここは、ラバトにある聖パウロ教会と洞窟。

“ん…?洞窟??”と思いますよね。
この教会の地下には、マルタにとってとても重要な意味を持つ洞窟があるのだそうです。
早速入ってみます。

入口は、教会正面のドアとは別のところにあります。

チケット購入。
ウィグナコート博物館とカタコンベ、そして聖パウロ教会と洞窟の共通チケットで、お値段は6ユーロでした。

まずは、古代ローマ時代の地下墓地であるカタコンベから見学していきたいと思います。

古代ローマ時代は、公衆衛生の観点から死者は街の外に葬ることになっていたのだそうです。
その為、当時首都であったイムディーナの外側にあるこの地には、カタコンベ(地下墓地)が多数残っています。

この第2次世界大戦時に使われた防空壕の先にカタコンベがある模様。
不気味極まりない階段を、おそるおそる下っていきます。

第2次世界大戦で使われたという長い防空壕。
この迷路のような地下壕に一人きりというのははっきり言ってかなりの恐怖です。

奥に進んでいくと、カタコンベらしき道につながりました。
戦時下ではここも防空壕の一部として使われていたようです。
もちろん埋葬された亡骸などは残っていませんが、人ひとり入れそうなくらいの埋葬用と思われる穴が壁のあちこちにあいています。

何百年も前に作られたこの地下空間は大変興味深いのですが、問題なのは私以外に誰も人がいないということです。
薄暗く入り組んだ通路に、埋葬用の無数の穴…。
なぜ私はこんなところに一人で来てしまったのでしょうか。

最後は、一刻も早くこの空間から抜け出したくなってしまい、カタコンベ内を猛ダッシュ。
この地にお眠りの皆様、バタバタとお騒がせして申し訳ありませんでした。
もしこれからここに行こうとお考えの方がいましたら、誰か他の人が入ったタイミングで一緒について行くことをお勧めいたします。

ようやく地上に出て、聖パウロ教会へ。
たいへんこじんまりしています。

聖パウロとは、新約聖書の著者の一人でもあるキリスト教圏の超大物聖人です。
西暦60年、聖パウロはエルサレムで捕らえられ、裁判のためローマに送られることとなりますが、途中船が難破し、マルタに漂着したのだそう。

その聖パウロが3か月間布教を行ったというのが、教会の地下にあるこの洞窟。
中央の像はもちろん聖パウロです。

洞窟の隣には祭壇(?)や墓などもありました。
私はキリスト教徒ではないのでこの場所に立ってもさほどの感動は覚えませんが、信仰心の熱い教徒にとってはこの場所はまさに聖地なのでしょう。
約2000年もの間、この場所の重要性が脈々と伝えられ大切にされてきたのは凄いことだと思います。

教会と繋がっているウィグナコート博物館には、マルタ人の画家のコレクションや古い宗教道具的な物が展示されていました。
特に興味をそそられるものは無かったので、サクッと見て終了。

聖パウロ教会のすぐ近くには聖アガタ教会という教会があり、そこの地下にも大変大きなカタコンベがあるようです。
そちらも見学可能なようですが、私はパス。
墓地に一人きりはもうこりごりです。

イムディーナ

聖パウロ教会を出た後は、城壁に囲まれたイムディーナの町へ。

メインゲートを通って中へと入ります。

ゲート付近にあった説明図

かつての首都と聞くと大きな街が思い浮かびますが、イムディーナは東京ディズニーリゾートの半分ほどの面積の小さな町です。
人口は300人にも満たないのだそう。

観光サイトには『門をくぐったとたんに中世の雰囲気に包まれます!』というようなことが書かれていましたが、私の目には城壁の外と中ではそう大きく街並みは変わらないように見えます。

しかしまぁ、静寂の町と言われるだけあってなんとも静かな町です。

こちらは聖パウロ大聖堂。イムディーナ大聖堂とも呼ばれているようです。
先ほどラバトにあったのは、聖パウロ教会。
マルタの方たち、聖パウロへのリスペクトが半端ありません。

入場は大聖堂と付属の博物館で10ユーロのはずなのですが、大聖堂正面の入口には特にチケット売り場のようなものは無く人が自由に出入りしていました。

便乗して大聖堂の中へ。
大変豪華で、天井画がとても美しいです。
この地には遥か昔から聖堂があったのだそうですが、地震や戦争により破壊され、今あるものは1702年の完成なのだそうです。

バレッタの聖ヨハネ大聖堂同様、床には墓がびっしり。
歴代の司教や偉い人のもののようです。

こちらは、かつてのメインストリート。
かつてというか今もメインストリートなのかもしれませんが、店も人も少なくあまりに静かなのでそんな気がしません。
少し寂しい感じもしますが、これはこれで町本来の趣を感じられるし、人の多さや交通量に邪魔されずゆっくりと歩けます。

イムディーナは島の中心部の小高い土地にある為、城壁の端まで行くと島の景色を一望できます。
こうしてみると、マルタは緑が多くて長閑な島です。
気候も割と温暖だし、独特の町並みや雰囲気もあるし、何だかヨーロッパの沖縄みたい。
遠くの方に見える白い街はバレッタでしょうか?

夕方になり、段々と日が陰ってきました。
実は、イムディーナは幽霊の目撃情報が多いことでも有名なのだそうです。
町のあらゆる場所で、マルタの伝統衣装に身を包んだ女性の霊の目撃情報があるのだとか。
わざわざ伝統衣装で出てきてくれるなんて観光客思いの霊ではありますが、私は決して遭遇したくはありません。
イムディーナの路地は街灯らしい街灯もほとんどなく日が暮れると真っ暗になりそうなので、この辺で退散したいと思います。

バスで宿に戻り、自炊したチキンとパスタをつまみにマルタのローカルビール“CISK”を。
苦みが少なく爽やかで大変飲みやすいお味で美味でした。

これまでの西欧諸国では高くて中々肉が食べられませんでしたが、マルタでは日本とさほど変わらない値段で鶏肉が買えたので毎日大好きな肉が食べられてハッピーです。

イムディーナ、パンチの効いた見どころは特にありませんが、静かで雰囲気のある上品な町でした。

次回は、まだ行っていないマルタ島の観光地をあちこち回っていきます。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。

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