《2023.8.23》
ルアンパパーン観光で外せないと言われるのが『朝の托鉢』です。
お坊さんが通りを歩きながら人々に食べ物をもらう宗教儀式です。
托鉢とは、“仏教やジャイナ教を含む古代インド宗教の出家者の修行形態の1つで、信者の家々を巡り、生活に必要な最低限の食糧などを乞う(門付け)、街を歩きながら(連行)、または街の辻に立つ(辻立ち)により、信者に功徳を積ませる修行”とのこと。(一部Wikipediaより抜粋)
お坊さんに恵んであげるのではなく、“徳を積ませていただいている”という考えなんですね。
ラオスの人にとって托鉢は、日本人が仏壇に食べ物をお供えする感覚と近いらしいです。
信仰心ゼロの私が厳粛な宗教儀式にカメラ片手に参加するのは気が引けることではありますが、その土地の人の暮らしや信仰心には興味がありますのでぜひ行ってみたいと思います。
夏は5時半ごろから始まるらしいと聞いて、余裕を持って朝の5時に宿を出ました。
が、まだ誰もいませんでした。でももう、椅子や食べ物はしっかり用意されています。
衝撃的だったのは、まだ小学校低学年くらいの小さな子供たちが、真っ暗な道路のアスファルトの上で何人も丸くなって寝ていたことです。
ラオスの人たちは全体的に質素で素朴な生活をしている印象ですが、その中でも貧富の差はあるようでストリートチルドレンと思われるような子どももちらほら見かけます。
市場や郊外の畑などで昼間働く子どもの姿を目にすることも多く、“学校には行かないんだろうか?貧しい子供を保護する施設とかあるんだろうか?”と何となく気にはなっていたのですが、まさか固くて冷たいアスファルトの上に布1枚敷くこともなく眠っているとは…。
5時半を過ぎると少しずつ人が集まってきました。
子供たちも人の気配を感じると目を覚まし、道の端に並び始めます。
6時ごろになり、町のあちこちにあるお寺から僧侶が並んで出てきました。
道に並んでいる人が僧侶の鉢に食べ物を入れていきます。
ルアンパパーンの托鉢はすっかり観光化されているので、見たところ道に並んでいる人の8割くらいは観光客です。
僧侶が並んで歩く姿は日本では見られないので物珍しい光景ですし、オレンジの袈裟がとても鮮やかで美しいです。しかし、托鉢している観光客のほとんどは信仰心があっての行為ではないので、なんというか…重みみたいなものはさほど感じませんでした。
托鉢をする人たちの列の後には、先ほどの子どもたちがビニール袋を持って並んでいます。
僧侶たちは、托鉢された食べ物を子どもたちのビニールに投げ入れていきます。(投げないで入れてあげればいいのにと思うのですが…)
子どもたちは僧侶が去った後、互いの袋の中の戦利品を見せ合って自慢したり取り換えたりしながら帰っていきました。
“ラオスには乞食がいない”と聞いたことがあります。
僧侶が托鉢で得た食べ物を貧しい人にも分け与えているので、乞う必要が無いからだと。
美しい話ではあるし実際それによってお腹を満たして生活できている人がラオスにはたくさんいるんだと思います。
でもやっぱり食べ物だけじゃなくて、子供たちには教育が必要だし、守ってくれる大人が必要だし、安心して寝られる場所が必要です。
ラオスには一応無償の義務教育があるようなので、今日見た子供たちも学校には行っているのかもしれないし、毎日は帰れない事情があるだけでどこかに家族はいるのかもしれないし、ほんの一場面を見ただけの私が色々考えを巡らせるのも反って失礼なのかもしれませんが、少なくとも“僧侶が子供たちに食べ物を恵む姿に感動した!”ということで勝手にハッピーエンドにしてはいけないような気がして。
だからといって私が何かしてあげられるかというと正直何も思い浮かびはしないのですが、なんだかとても複雑な気持ちになった朝でした。
托鉢の後は、朝市を見に行きました。
数十メートルの間に、野菜や肉、魚など色々なものが売られています。
日本では水族館級のメコン川の巨大淡水魚も。
すごい迫力。水ポケモンが実写化したらこんな感じなんじゃないかと思います。
朝一の後はホテルで朝食を食べて2度寝です。
ルアンパパーンはスーパーやコンビニが無く朝ごはんを気軽に買ったりできる場所が少ないので、宿の朝食は大変ありがたいです。
2度寝の後は洗濯などして、ランチへ。
フォーのような麺料理25000キープ(187円くらい)
ラオスは本当に何を食べても美味しいです!
しかし、エアコンなしの中アツアツ麺料理を食べると汗がダラダラ…
汗をティッシュで拭きながら麺を啜っていると、食堂にどう見ても日本人という感じのイケメンが入ってきました。一人旅かな?声かけてみようかな?と一瞬思ったけど、汗だくで麺すすってる最中だったしやめておきました。
食後は、伝統美術少数民族センター(TAEC)へ。
ラオスは49もの民族がクラス他民族国家なのですが、ここではそれぞれの民族の歴史や特色などを知ることが出来ます。
館内は広くはありませんが、展示が大変丁寧で日本語のガイド本も貸してもらえるのでじっくりと見ることができました。
入場料は25000キープ(187円くらい)です。
伝統美術少数民族センターを出た後は、あまりにも暑かったのでカフェで一息。
ルアンパパーンにもこういったおしゃれカフェやベーカリーが数店ありますが、値段はお高めです。
カフェモカ1杯60000キープ(450円)。
まぁ日本の値段に比べれば別に高くは無いのですが、ランチの麺を2杯食べてもおつりがくると思うと激高です。まぁ…たまにはってことで…。
さて、このカフェでトイレに行って、手を洗いながらふと鏡をみてびっくり。。
なんか、顔についてる…それもびっしりと。なにこれ。ティッシュ…?
ティッシュだ!!!
麺食べて汗だくになった時ティッシュでずっと顔拭いてたからその時ついたんだ…!
え…待って…てことはあの時から今まで私、ずっと顔面にティッシュのカスびっしりつけてたってことか。
道ですれ違った人も、さっきの博物館の人も、このカフェの店員さんも、ランチの食堂で会ったイケメンも、みんな『こいつ、顔面にめっちゃなんかついてんな』って思ってたってことじゃん。
いくら異国の地だからって、顔面ティッシュだらけで公衆の面前歩くとか…ほんと終わってる。
うわぁぁぁあぁ…ショック。。
人はショックを受けた時、様々な乗り越え方があります。
私の場合?
はい
一人焼肉!!(ラオス式)もちろんビール付き!
ビアラオも一人で大瓶2本空けました★(まだ飲みたかったけどギリギリ堪えた)
日本同様ラオスでも鍋や焼肉は複数名で囲む食べ物のようでお一人様は私しかいませんでしたが、顔面ティッシュだらけでその辺ほっつき歩いてたことを思えば、一人焼肉など恥ずかしくも何ともありません。
そして、この焼肉、めちゃくちゃ美味しかったです。タレが絶妙!!もちろん完食。
思い切り2人前はあるフルセットとビール大瓶2本で150000キープ(1125円くらい)でした。
大・満・足!!
《2023.8.24》
ルアンパパーン最終日です。
明日にはこの町を離れて一旦タイに戻る予定なのです。
来た時と同じ道を戻るのは面白くないので、帰りはスローボートでメコン川を上ってタイ東北部まで行き、そこから夜行バスに乗ることにしました。
町のツアーデスクでチケットも無事ゲットしました。
最終日だというのに朝から雨がじとじとと降り続けていたので、午前中はカフェでまったりブログを書いたり今後の予定を整理したりしました。
ラオスのスタバ的存在であるJOMA Bakery Cafeにて。
お昼は、ルアンパパーン名物のカオソーイをいただきました。
ライスヌードルとあっさり目のスープに、しっかり味がついたピリ辛トマト風味のひき肉がのっています。付け合わせのライムをしぼるとよりさっぱりとして最高です。
付け合わせの野菜もたっぷりなので栄養バランスもばっちりだし、本当にラオスのごはんは何を食べても美味しいです。
食後は雨も止んだので、最後にルアンパパーンの街並みを目に焼き付けるべくぶらぶら散歩。
離れるのが惜しいと感じる本当に居心地の良い町です。
ルアンパパーンでは、夕方6時ごろになると方々のお寺から読経の声が聞こえます。
覗いてみると小坊主さんばかり。夕方の修行(?)お勤め(?)の時間なのでしょうか。
その辺にいた人に聞くと入って良いようなことを言うので、しばらくお堂の中に入ってその様子を見させてもらいました。
ラオスは、男子は皆3か月間の出家が習慣なんだそうです。
また、貧しい家の子は家の都合で出家することも多いようです。
小坊主さんたちを見ていると、真面目に読経をしている子、先輩僧侶の目を盗んでちょっかいを掛け合ってる子、教本を忘れたのか注意されてる様子の子など様々です。
私にとっては初めて見る異国のこの風景も、彼らにとっては当たり前の生活の場なんだろうなと思うと何だか面白く、ふと“旅に出て良かったな”と思いました。
夜はナイトマーケットに行きました。
なぜ写真が一枚も無いかというと、昨日のあの日本人イケメンに遭遇し、顔面ティッシュまみれを思い出し一刻も早くその場を立ち去りたくなったからです。
「日本人ですか?昨日も会いましたよね。ほら、お昼麺食べてた食堂に僕もいたんですよ。」などと声を掛けられたものですから…。
さらっとしか見ませんでしたが、ルアンパパーンのナイトマーケットはビエンチャンのそれとは違って民族の伝統衣装や工芸品、刺繍なんかが売られていて“もしこのまま日本に帰るなら買いたかったな”と思うものが多かったです。
さて、明日から2日間、1日10時間スローボートでメコン川を移動します!
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