《2023.12.10-12》
トルコ最大の街、イスタンブール。
かつてはローマ帝国、ビザンツ帝国、オスマン帝国と、3つの帝国の首都が置かれた深い歴史のある街です。
とても見どころの多いイスタンブールですが、個人的には以前一度訪れたことがありますので、今回はサクッと街歩きしていきたいと思います。(入場料が掛かる宮殿や博物館は一切入りません。)
それでは早速行ってみましょう!
まずは、イスタンブールに来る人なら誰もが足を運ぶであろう、アヤソフィア。
前にも来たことあるのですが、この大きさは何度見ても“おぉ…!”となります。
この建物は6世紀のビザンツ帝国時代に大聖堂として建てられたそうです。
しかし、15世紀にオスマン帝国がこの地を征服すると、アヤソフィアはイスラム教のモスクへと改修されました。
そのような経緯から、ここはキリスト教とイスラム教が交じり合った珍スポットであり、イスタンブールの歴史を象徴するような建物なのであります。
中に入ると、その天井の高さと、ヨーロッパとイスラムが混ざったような独特の雰囲気に圧倒されます。
天井からは、天使のモザイク画が我々を見下ろしています。
“顔だけでなんか怖いんですけど。”と思いきや、顔面から直で羽が生えている天使は天使界のトップに君臨するボス的存在なんだそうです。
私たちが“天使”と聞いて思い浮かべる人間の背中に羽が生えた方たちは、下っ端の下級天使たちなんだって。
怖いとか言って大変失礼いたしました。
しかし、4体書かれた天使の中で顔が見られるのは1体のみです。
アヤソフィアは現在、現役のモスクとして使われている為、偶像崇拝禁止というイスラム教の教えから顔が隠されてしまっているようです。
正面に書かれた聖母マリアのモザイク画も見えないように布で覆われています。
アヤソフィアは2020年までは“博物館”という位置づけになっており、かつてはマリア様とイスラム教の円盤が並んだ光景も見ることが出来ました。
しかし、イスラム系の団体が「アヤソフィアはモスクだ」と声を上げたことにより、2020年からはモスクとして使われることが決定。
一部からは「これはキリスト教への侮辱だ」という声も上がっているようですが、貴重なモザイク画などの遺構が破壊したり塗りつぶしたりされなかったのはせめてもの救いだと思います。
ちなみにこのアヤソフィア、2024年1月からは1階部分はモスクとしての利用のみに限定され、観光客の見学は2階部分に限定されることになったようです。
そして、驚くべきことに、それまで無料で入り放題だったのが一気に25ユーロ(約4300円)の入場料を取るようになったとのこと。
私が行ったのは2023年の12月ですから、まさにギリギリのタイミングでした。
宿がアヤソフィアから徒歩5分のところにあったため、イスタンブール滞在中は毎朝とりあえずアヤソフィアに行ってその日やることを考えるのが日課だったのですが、もうそんなことは出来そうにもありません。
これから行かれる方、惜しかったですね。
心中、お察しいたします。
アヤソフィアを出ると、その向かいにはスルタンアフメット・モスク(通称ブルーモスク)が見えます。
6本のミナレットがあるモスクとして有名なこちらのモスクは、17世紀の建築だそうです。
内部はアヤソフィアとは全く雰囲気が違い、繊細で色鮮やかな印象。
特にカラフルで可愛いステンドグラスは必見。女子なら誰でも写真を激写すること間違いなしです。
ちなみに、夜のブルーモスクはまるで某SF映画に出てくるロボットのような見た目に様変わりします。
夜のライトアップも必見です。
ブルーモスクの横には古代ローマの競馬場だという広場があり、広場の真ん中にはエジプトのオベリスクが立っています。
これは、3500年前にエジプトのカルナック神殿に建てられたものを、4世紀に古代ローマの皇帝がエジプトからお取り寄せしたんだそうです。
そんな昔のものがこんなに綺麗に残っていることも驚きですが、なにより、機械もない大昔にこの石造りの巨大な柱をひょいっとお取り寄せしたローマ皇帝の権力に驚きです。
オベリスクの近くに立っているこの錆びた柱は、紀元前5世紀に作られたものだそうです。
そんな大昔のものとは驚きですが、大して注目されることもなく雨ざらしになっています。
歴史あるものが多く残っている国は、その取扱いがとても大胆です。
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所変わりまして、こちらはイスタンブール最大の市場グランドバザール。
場内市場は、宝石、絨毯、衣料品、雑貨など大まかにエリアに分かれています。
おしゃれなトルコランプの店も沢山ありますが、大抵のトルコランプの店は写真撮影が禁止されています。
以前来た時はそんなことなかった気がするのですが、おそらく映え写真を撮ろうとする人が営業妨害レベルで殺到したものと思われます。
どこの国に行ってもマナーには気を付けていきたいものですね。
※この写真は「撮っても良いよ」と言ってくれたお店で撮りました。
続きましてこちらは、イスタンブールの旧市街と新市街を結ぶガラタ橋。
橋の下には、観光客向けのお高いレストランがずらっと並んでいます。
橋の上には釣り人がずらっと。
ずいぶんと釣れるようです。
忍耐力ゼロの人でも、ここなら釣りの楽しさに気付くことが出来るかもしれません。
巨大なモスクやバザールがあちこちにある旧市街に比べて、新市街の町並みはよりヨーロッパ感が強いように感じます。
新市街の人気観光地ガラタ塔。
オスマン帝国時代には牢獄として使われていた塔だそうですが、今は観光客が列を作るほど活気があります。
塔の上からはイスタンブールの街並みが一望できるそうですが、入場料175リラ(850円)のため、迷った末に入りませんでした。
新市街はガラタ塔以外になにか目立った観光地があるわけではないのですが、おしゃれな街並みやこじゃれたカフェがたくさんあるので、時間があれば散策してみるのも面白いです。
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再び旧市街側に戻り、観光地ではないローカルモスクでしばし休憩。
イスタンブールのモスクは概ね、礼拝の時間以外は自由に見学が可能です。
但し女性は、肌の露出を控え頭を布で覆う必要があります。
観光客はほぼ来ないようなモスクなのにも関わらず、コーランの和訳本が置いてありました。
読んでみようと試みましたが、やさしい和訳は大変むずかしく、3ページくらい読んでギブアップ。
ところで、コーランのバックに猫ちゃんが写りこんでいますが、イスタンブールはネコ天国ですので建物の中にも普通にネコちゃんがいたりします。
もう、至る所ネコだらけです。
レストランのテラス席にもネコちゃん。
視線を感じて目線を落とせば、そこにネコちゃん。
パチモンのヴィトンで爪を研ぐネコちゃん。
店の男性店員さんに「ネコちゃんが商品を引っ搔いてますよ」と伝えたところ、彼はネコを乱暴にあしらうことなく商品を店の中に避難させていました。
そして、「おしえてくれてありがとう。」と、土産物の試食のトルコ菓子をたくさん食べさせてくれました。
ネコちゃんにも人間にも優しいトルコ人、素敵です。
トルコは世界三大料理の国ということで、イスタンブールでは食のほうも随分楽しませていただきました。
まずは定番サバサンド。
お値段100リラ(約500円)。
サバがジューシーでとっても美味しかったですが、食の好みがバリバリ日本人の私としてはサバは米といただきたいところです。
むしろ、サバサンドをおかずにして白ご飯いけると思います。
こちらは、チキンシシカバブのプレート170リラ(約840円)。
フライドポテトたっぷりのカロリー爆弾プレートですが、ビールとの相性抜群で大変美味でした。
付け合わせのパンがタッパーに入ったまま出てくるあたりが、大雑把で好きです。
外食はしたいけど、できるだけ食費は削りたいということで、ローカル食堂が立ち並ぶエリアに足を運んでみたりもしました。
Kumkapi地区という、旧市街の中心地から徒歩15分程のところです。
トルコでは、大衆食堂はロカンタと呼ばれています。
観光客の多いツーリスティックなエリアではレストランでの食事も日本並みかそれ以上のお値段がしますが、観光客の少ないエリアのロカンタでは比較的安く地元のグルメを楽しめます。
こちらは、おかずとご飯とサラダで合わせて85リラ(約420円)。
米の中に混ざっている茶色いものは、リゾーニという小さなパスタです。
トルコでは、このリゾーニと一緒にバターを混ぜて米を炊き上げるのが定番のようです。
日本で食べる普通の白米より濃厚で、大変美味です。
カロリーの高いものって何でこんなにおいしいのでしょう。
こちらもロカンタで。
おかず+サラダ+米orパンというのがこちらのロカンタの定番のようです。
日本でいうところの定食みたいなものでしょうか。
もちろん、“ドルコといえば”のドネルケバブも食べました。
お値段55リラ(約270円)。
フライドポテトが挟まっていて、これ一つでもなかなか食べ応えがあります。
そんなかんじでトルコでは歩いた分を軽く上回る大量のカロリーを常に摂取し続けていました。
まだご紹介し足りないのですが、長くなってきましたので今回はこの辺で。
まとまりのない文章になってしまいましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。
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