《2023.9.18》
本日は、エベレスト街道トレッキングへいざ出発して参ります!
一般的に、カトマンズからの移動方法は以下の通りです。
①小型飛行機で麓の村ルクラまで移動(片道35000円くらい)
②ジープでルクラよりも手前の村サレリまで移動(片道3000円くらい)
※サレリからルクラは徒歩で2~3日
☆この他にも、ジープでサレリより更にカトマンズ寄りのジリという村まで行きそこからひたすら歩く方法や、莫大な金を払ってヘリコプターでベースキャンプまでひとっとびする方法もあるようです。
海外から来るほとんどのトレッカーは①を選ぶようですが、私は②の方法で行くことにしました。
なぜなら、飛行機が高すぎるからです。
サレリ行きのジープチケットはタメル地区のツアー会社で手配可能です。
いくつかのツアー会社に聞いて回ったところ、はじめは3000NPRと言うところが多かったですが、交渉すると2500NPR(2800円くらい)まで下げてくれるところも複数ありました。
ツアー会社によってピックアップの場所や時間がまちまちだったりするので、いくつか聞いて回ってみて決めるのが良いかと思います。
私が予約したツアー会社では、ピックアップは朝の4時、宿泊しているホテルのロビーまで迎えに行くとのことでした。
朝の4時とは随分早いですが、カトマンズからサレリまでは10時間近い道のりらしいので致し方ありません。
出発の朝、私は眠い目をこすりながら4時にホテルのロビーでスタンバイしました。
はい。ここでクイズです。
迎えが来たの何時でしょうか?
正解は・・・
5時50分。。
前夜、準備と多少の緊張で中々寝られずほぼ徹夜状態の私にとっては、この早朝の2時間の遅れは相手をボコボコに殴り倒したいくらい怒りの案件です。
しかし、遅れてきたドライバーは悪びれる様子もなく、
「グンモーニン!どこの国から来たの?w」と明るく朝の挨拶をしてきました。
全くグッドなモーニングではございません。
キレまくっていた私は、ものすごい勢いで2時間の遅れを責めまくり、怯えたドライバーは小声でソーリー…と呟いたきり何も喋らなくなりました。
ホテルに迎えに来た車は、他の客が待っているジープ乗り場へ。
そこでもさらに待たされ、結局カトマンズを出発したのは朝の7時頃でした。
↑乗車したジープはこちら。
ごく普通のジープです。
問題は、このごく普通のジープ(運転手を除いて7名定員)のところに、10名の客を無理矢理乗せるという点です。
私は後部座席の一番端でしたが、本来3名しか座れないところに4名の乗車。
しかも私以外全員大柄のおじさん。
肩がぶつかるので、まっすぐ前を向いて座ることすらできません。
この状態で10時間…しかもカーブの多い山道を走行。
カーブのたびに、巨漢のおじさん3名が遠心力でのしかかってきます。
冗談じゃなく、本気で圧死するかと思いました。
ドアにずっと当たっていた太ももは、アザを通り越して傷になりました。
途中の休憩所にて昼食のダルバート。
幸いだったのは、休憩をこまめにとってくれたことと、おじさんたちが皆良い人だったことです。
おじさんにもらった謎の実。
甘酸っぱく、マンゴーみたいにねっとりした食感でとても美味しかったです。
サレリ行だったはずのジープは、“2キロ先のファブルまで行っても良いよ”とのことだったのでファブルまで乗せてもらいました。
ファブル着は16時半。
地獄の9時間半を耐え抜き何とか無事到着です。
ファブルは、ロッジが数軒ある静かな集落でした。
一番手前にあったロッジに値段を聞くと、宿泊300NRPでホットシャワーもWi-Fiも使えるとのことだったのでチェックインすることにしました。
チェックインしたのはHotel Phaple Lodge&Restaurant。
部屋はお世辞にもきれいとは言えませんが、枕元にコンセントがあるのはナイスでした。
晩御飯はチキントゥクパ 250NPR。
この辺りはまだ食事の値段もカトマンズとさほど変わりないようです。
山のロッジは家族経営であることが多いのですが、このロッジの家族は何やらいざこざがあったらしく、トゥクパを食べている私の横で家族会議が開かれ、息子とお母さんが声を上げて号泣していました。
勘弁してください…と思いながら、かきこむように麺を啜り、シャワーを浴びて早々と就寝。
前日ほぼ徹夜だったためとてもよく眠れました。
《2023.9.19》
朝、出発の支度をしていると宿のおじさんが、「この先のブプサまで行くジープがまもなく出るけど乗るかい?」と声を掛けてきました。
サレリからブプサまでは歩くと2日くらい掛かりそうな距離です。
前日の満員ジープ地獄を思うと迷うところではありますが、土地勘も体力も無い私としては先の村まで乗せてもらえることは心強かったので、ジープをお願いすることにしました。
サレリからブプサ間のジープは2000NPRでした。
ネパール人も外国人も例外なく2000NPRで割引は一切なし!とのことでしたが、本当かどうかは分かりません。
「もう出るから急いで!」と乗せられたジープは、昨日来た道を下って行きました。
なんで戻ってるんだろう…と思っていたら、20分程下ったところにあるガソリンスタンドで給油。
その後、元いたファブルに戻り、30分程車の整備。
いやいや、、、急かされた意味分からん。
朝ごはんも食べずに急いで乗ったのに!
ネパールの人は、インド人のようにやたらと絡んでこないし親切で素朴な印象ですが、適当で時間にルーズな気がします。
日本のように1分電車が遅れただけで丁寧に謝罪する文化とどちらがより暮らしやすいのかはよく分かりません。どちらもストレスが溜まりそうです。
この日乗ったジープの写真はありませんが、やっぱり超満員でした。
私はネパール人のお姉さんと一緒に助手席に二人乗り。
そして、後部座席は本来3人乗りのところに、なんと子供2人を含む6人が詰め込まれていました。
乗車率は200%です。
そして、ファブルからブプサへの道のりは、かなりスリリングなものでした。
ガードレールなどもちろんない岩だらけの細い道を、ひたすら徐行していきます。
ジープの幅位しかない断崖絶壁の道を走ってる途中、一瞬車が傾いて深い谷底が見えた時には、本当にこのままジープごと谷底に転げ落ちるかと思いました。
隣の席のお姉さんも恐怖のあまり思わず絶叫していました。
そんなこんなで6時間程走って到着したブプサの村は、段々畑の景色が美しいところでした。
まだ14時半ですし、2日目にしてまだ全く歩いていないので、日が暮れるまで歩いて行きたいと思います。
このあたりは、トレッキング道のような細い道と、車が通れる太めの道が混在している感じで多少道が分かりにくいです。
どっちに進んで良いのかよく分からず困っていると、ジープで助手席に相乗りしたお姉さんが「ルクラまで行くけど一緒にいく?」と声を掛けてくれ、一緒に歩くことになりました。
お姉さんはルクラに住んでいてカトマンズまで旅行に行ってきたとのことで、超巨大なボストンバックとリュックを持ち、パンプスを履いていました。山の民強しです。
途中、一部道が崖崩れを起こしている場所がありました。
崩れた場所を回避する為に本来通れないような場所に抜け道があるのですが、その道の険しいこと。
岩に足を引っかけないと転げ落ちてしまうような急斜面。ほぼロッククライミングです。
危うく滑り落ちそうになり咄嗟に掴んだ植物の茎にはトゲがあり、右手の平に無数のトゲが刺さりました。
ほとんどのトレッカーがルクラから出発する都合上、ルクラよりも手前のこの辺りはトレッカーが少なく(というかほぼ見かけず)、道もあまり整備されていないようです。
滑落などした日には、行方不明になってThe END間違いなしです。
お姉さんが一緒に歩いてくれて良かった。。
この日は、17時半くらいまで歩き、日が暮れ始めた頃に丁度行き当たったパイヤという集落に泊まることにしました。
一緒に歩いてきたお姉さんは、日が落ちかけているにも関わらず「私はルクラまで行くわ。」と言って暗闇に消えていきました。
パイヤからルクラまで4~5時間くらいはかかるのですが、その後お姉さんがどうなったのかは分かりません。
パイヤはロッジが3~4軒程度の小さな集落でした。
宿に入ろうとしていたところ、ネパールのポリスだという人に呼び止められ、そこにあった建物でノートに名前とパスポート番号などを書かされました。
この後に別で入山登録もするのに、こんなところでノートに個人情報を書かされるなんて不気味です。
しかし、ノートにはびっしりと他のトレッカーたちの個人情報も書かれていまいた。
パイヤの宿は、TREKKERS LODGE AND RESTAURANT。
ダブルの部屋が、一室200NPRでした。
Wi-Fi無し、充電無料、シャワーは水なら無料です。
晩御飯 エッグフライドライス 350NPR。
ご飯には少しの具も入っておらず、本当にエッグとライスのみのちょっぴり侘しい晩御飯でした。
しかし、山では卵も十分高級品なので贅沢は言えません。
外の掘っ立て小屋で、ヒーヒー言いながらバケツの水シャワーを浴びて就寝です。
9月だからというのもあるとは思いますが、この辺りは朝晩はそれなりに冷えるものの、まだ水シャワーでも耐えうる寒さです。
布団無しの部屋でしたが、持参した寝袋で十分温かく、よく眠ることが出来ました。
ちなみに、右手にびっしり刺さったトゲは1本を残して何とか抜くことが出来ました。1本はどうにも抜けず放置したところ、その後私の一部となりました。
さて、2日間もジープ移動が続いてしまいましたが、明日からはバリバリと歩いて行きたいと思います。
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