【ネパール⑤】エベレスト街道トレッキング4日目 ・5日目~ナムチェバザールへ~

世界一周日記
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《2023.9.22》
トレッキング4日目の朝です。

朝御飯 ベジフライドライス 450NPR。
お昼ご飯を食べずに歩くので、朝は出来るだけ腹持ちの良さそうなものを選んでいます。
宿の娘さんが米をハートの形にするのにこだわってくれたおかげで、ごはんはだいぶ冷えていました。

本日の目標地点は、エベレスト街道最大の街ナムチェです。
モンジョからナムチェは距離的にはすぐ近くなのですが、ナムチェの手前の上りで一気に500mも標高を上げることになるため気合を入れていきたいと思います。


8時半頃宿を出発。

宿泊したモンジョの次の集落であるジョルサレのあたりにチケットオフィスがあり、TRECカードなるものと、国立公園入場料(たぶん)の支払いを求められました。

TRECカードは2000NPR、入場料は3000NPRでした。
ルクラから飛行機で来る人はルクラの出口辺りにもオフィスがありそこでTRECカードを購入できるようです(私はジープで来た関係でルクラを通っていないのでこちらで購入しました。)
このカードには私の個人情報が入力されているらしく、チェックポイントを通る際にこのカードを専用の機械にタップすることで情報管理を行っているようです。

ちなみに、ネパールのトレッキングで必要なTIMS(Trekkers Information Management System)の取得は、やっぱりエベレスト街道トレッキングでは必要ないようです。
ネットでは“提示を求められた!”“念のため取っていった!”という話が散見されたので、取っていくか迷いましたが、私は結局取っていきませんでした。
そしてそれで全く問題ありませんでした。
エベレスト街道トレッキングは2023年10月現在は独自の管理システムがあるのでTIMSは必要としていないようで、地球の歩き方にも“エベレスト街道では不要”という旨の記載があります。
その代わりに必要なのがこのTRECカードと国立公園入場料なのだと思われます。

ちなみに、TIMSが必要なトレッキングエリアではすでにガイドの同行が義務付けられたようですが、その動きはエベレスト街道も全くの例外というわけではないらしいので、チェックポイントを通る時には多少ハラハラしました。
しかし実際は、
職員「一人?ガイドはいるの?」
私「ガイドはいません。つらくなったら速やかに下山します。」
職員「そう。グッドラック👍」
というくらいのあっさりっぷりでした。

ガイドの事よりむしろ、「ドローンを持っていないか?」ということの方を入念に確認されました。
「ドローン持ってない?ほんとに持ってない?絶対飛ばしちゃだめですよ!!絶対に!!!」と。
きっと以前に飛ばす人が続出したのでしょうね…。
皆さん、エベレスト街道はドローン厳禁です。絶対に!!!

ジョルサレのチケットオフィス&チェックポイントを過ぎてしばらく行くと、鬼のような上り坂がスタートします。
ここまでは、登ったり、下ったり、平坦だったり…という道ばかりだったのですが、このナムチェ手前の道はひたすら上りです。
2000m台から3000m台に一気に標高を上げるため、中にはここで高山病を発症するトレッカーもいるようです。

重い荷物を持ったポーターさんたちも随分つらそうです。
ポーターさんとは、必要な物資や旅行者の荷物等を背負って運ぶ職業の方たちのことです。
山では車などの乗り物が通れない為、ポーターさんや動物たちによって各集落に必要な物資が届けられているのです。
何十キロという重い荷物をつらそうに運ぶポーターさんを見ると、“なんて過酷な仕事だろう…”とつい気の毒に思ってしまいますが、この方たちがいるから山の集落での暮らしがあり、私たち旅行者もトレッキングを楽しむことが出来るのです。感謝こそすれども同情などすべきではないのかと。
荷物運搬中のポーターさんに遭遇したら、速やかに道を譲るのが山でのマナーです。

さて、汗だくになりながらがむしゃらに上っていたところ、通りすがりの他グループのガイドさんが声を掛けてくれました。

「5分とか10分上って都度休憩するより、30分休まず上り続けられるペースで進んだ方が高山病にもなりにくいですよ。ビスタ―レ、ビスターレ。」

ビスターレとはネパール語で“ゆっくり”という意味で、山では皆が合言葉のようにこの言葉を掛け合っていました。
なるほど、これまで私は全力でのぼっては頻繁に休憩する…という上り方をしていましたが、それは高所に適した上り方ではないようです。
特に、息が上ってゼーハーゼーハ―なってしまうことが高山病になりやすくなる要因なんだとか。
そこからは、息が切れないスピードで上ることと、出来るだけ止まらず歩くことを意識しました。

カメでももう少し早く登れるのでは?というくらい、ゆっくりゆっくりと上り続けること3時間以上…

上り坂を上り終えると突然大きな町が姿を現しました。

ナムチェバザール(Namche Bazar)です。標高は3440m。
エベレスト街道最大の町です。

町の入り口では、マニ車が水流により超高速回転していました。
功徳大放出です。

噂には聞いていましたが、富士山頂とほぼ同じ標高にあるとは思えないほど大きな町です。

町には、トレッキング用品店もカフェもバーもATMも何でもあります。
もちろん値段は下界よりかなりお高めではありますが、必要なものはここで大概揃えることが出来そうです。

ナムチェに到着した時点でまだ12時半だったので、町のはずれにある博物館にも行ってみました。
ナムチェには博物館が2つあります。

まず一つ目は、Sherpa Culture Musium(シェルパ文化博物館)。
山に暮らすシェルパ族の生活の様子などを展示されてるようでぜひ入りたかったのですが、250NPRと聞いていた入場料がはるかに値上がりしていて、速攻で引き返しました。
5ドルだったか500NPRだったか、そんな感じだったと思います。

突然ですが、エベレスト街道のあるクンブ地方に暮らすシェルパ族は、みんな苗字が“シェルパ”なんだそうです。
カトマンズでもエベレスト街道でも、日本人に近い東アジアっぽい顔立ちの人に名前を聞くと、大抵みんな苗字がシェルパでした。
そして、下の名前も男女関係なく生まれた曜日に応じて付けるのが定番だそうで、同姓同名が山ほどいるらしいです。
伝統を重んじているのか、あるいは名前に重きを置いていないのか…探し人とか見つけるのが大変そうです。
シェルパの暮らしも興味があったのですが、こんな山奥の町も値上げの波に飲み込まれているようで、残念な気持ちで博物館をあとにしました。

もう一つの博物館であるサガルマータ国立公園博物館にも行ってみようとしましたが、その手前のゲートがなぜか閉まっていて行けませんでした。
もしかしたら目的地はこのゲートの先ではなかったのかもしれません。
こちらの博物館は無料で観覧でき、そこからの景色も素晴らしいとのことだったので、行くことが叶わず残念です。
結局2つある博物館は両方見ないまま退散です。


さて、何でも揃っている&標高3000mを超えるこのナムチェは、高度順応の為2泊するトレッカーが多いとのことですので、私もそのようにしたいと思います。

これまでは数軒しかロッジが無い集落に泊まってきたので、値段を聞いて回ったり気になる宿を見つけるのも全く問題ありませんでしたが、ここナムチェではそのようなわけにはいきません。
何しろ宿が無数にあるのです。

それなりに歩き回り、“メイン通り沿いは夜うるさいかな…”とか“建物の陰に隠れていると日が当たらなくて寒いかな…“とか色々考え、疲れ果ててどうでも良くなったので目の前にあった宿にチェックインしました。

泊ったのは、SONA LODGE & RESTAURANT

このロッジのご主人は日本の山小屋とナムチェを行ったり来たりして働いているらしく、ロッジ内には日本の暖簾や掛け軸がたくさん飾られていました。
日本の小説もいくつか置いてあるのは大変嬉しかったです。

部屋はダブルで1泊500NPR。


ナムチェ辺りからは充電にお金を取るところもあるようですが、この宿は枕元充電使い放題!というのが大変ありがたかったです。Wi-Fiも無料で使わせてくれました。

ホットシャワーは500NPRとのこと。
「水シャワーでいいので浴びさせてくれませんか?」と聞いたところ、
「風邪引かせるわけにいかないから無理。500NPR払って浴びてね。」とのことでした。
思いやりがあるのかないのか、よく分かりません。
でも確かに、標高3000mを超えるナムチェ辺りからは9月でもさすがに水シャワーは厳しかったと思います。おばちゃんの言葉ももっともです。

汗をたくさんかいたのでシャワーは浴びたい…でも500NPRは惜しい…と悩んだ私は、この小さな洗面所にて体と頭をきれいにしました。
その方法はご想像にお任せしますが、廊下を水浸しにしたり廊下で全裸になるような迷惑行為はしておりませんことをここに誓います。

夜御飯 ダルバートwirhチキン 750NPR。
完全に飽きていますが、昼食を抜いて空腹MAXなので、ついおかわりのできるダルバートを頼んでしまいます。飽き<空腹なのです。
お腹いっぱい食べて、無事就寝。

《2023.9.23》
本日は高所順応日です。

朝御飯 チベタンブレッド 400NPR。
このチベタンブレッドはどこの宿でも大抵ある定番朝食メニューです。
それ自体は甘みも塩気も無く味気ないのですが、ジャムを付けて食べるとサクサクで大変美味しいです。

今日の予定は、ナムチェから日帰りで行ける“シャンボチェの丘”に日帰りトレッキング!!

のはずでしたが…

この日は朝から大雨でした。
これではトレッキングはできませんので、仕方なく宿でダラダラ。
あくまでも仕方なくです。
6時に起きて朝御飯を食べ、午前と午後に二度もお昼寝をしました。

そして遅めのお昼ご飯は、

かつ丼!!!

ナムチェにはなんと日本食屋があり、本格的な日本食を食べることが出来ます。

Japanese restaurant ともだち

オーナーさんはネパール人ですが、日本に住んだことがあるとのことです。

メニューはこんなかんじです。
かつ丼は味噌汁と急須のお茶が付いて850NPR。
もちろん下界よりは高いですが、昨日宿で食べたダルバートと100NPRしか変わらず、飲み物(お茶)まで付くことを考えるととてもコスパ良好です。
ナムチェでは、ただのお湯もコップ一杯80NPRとかするのが基本なのです。

肝心なお味は、かなり日本のそれを忠実に再現していて、めちゃくちゃ美味しかったです。
それにしても、ネパールでは豚も豚肉もめったに見かけないのに、かつ丼の肉はどこからどうやって運んでいるのでしょう。ありがたい限りです。

このレストランはさらに、Wi-Fiも充電も無料で日本の小説も大量に取り揃えているという、天国のような場所でした。

心地よい時間を過ごさせていただき、ありがとうございました。

今日はお昼をがっつり食べたので、夜御飯は久しぶりにダルバート以外のものを食べました。
ベジフライドヌードル 500NPRです。
肉や卵が高い山では、ベジヌードル、ベジフライドライス、ベジフライドポテト辺りがお手頃な値段で量もある定番メニューです。

こうして、ナムチェの順応日は結局昼寝をしてかつ丼を食べただけで終了しました。

高地順応出来ているのかは甚だ疑問ですが、明日からはまた標高を上げていきます!

トレッキング記録

4日目
パイヤ(Paiya)2730mからナムチェバザール(Namche Bazaar)3440mまで
時間:4時間

5日目
高度順応のためナムチェに滞在

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